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満つらざるとも屈せず

装甲機兵ガングラウンド開封

THE 装甲機兵ガングラウンド開封。

タイトルからしてどこぞの重装機兵をパクってリスペクトしていること請け合いの作品で、作品発表時から「いかにヴァルケンに似ているか?」という論調で語られています。

実際にプレイしてみてヴァルケンに似ているかというと、プレイ感や演出はかなり似ていると言えます。

射撃時に飛び出す薬莢、重たいメカの動き、ブーストの音、ボタンに小気味よく反応する快適な操作性。以前あったかどうかちょっと定かで無いですが、ガード中にもアームを上下でき、そのモーションもちゃんと存在するなど、細かいところにもきちんと気を使って作られています。

シナリオは火星テラフォーミングを絡めた、まんまアーマードコアですが、部隊の仲間が戦闘中に死ぬ、高射砲を破壊する、高機動のライバルが出てくるなど、ヴァルケンのテンプレも遠慮なく適用。

ヴァルケンには無かったパーツカスタム要素も搭載し、パイルバンカーを乗っけたり、バットを持たせたりと、使いやすいように機体をいじくることが出来ます。


と、プレイ感覚、演出という面については、SIMPLEシリーズであることを考慮しても、かなりレベル高いと言えますが、少ない予算をシステム構築に割り振ったツケが思い切りバランスに来ています。

バランスはハッキリ言って悪く、敵は配置されてすらいなく、ランダムに湧き出てくるだけ。通路で囲まれると終了。ステージは規定数の敵を倒すミッションばかりと、こちらは完全に調整不足です。

伴ってステージ進行も、好きに飛び回って目に付いた敵を打ち落とすのではなく、高性能のレーダーを積んで比較的安全な場所に陣取り、湧いてくる敵を画面に入る前に撃墜するのが一番確実となっています。

そうすると武器も弾数が求められるため、マシンガンやアサルトライフルなど、マガジン制限が無いものになってしまいがちで、火炎放射器、レールガンなどの魅力的な武器が選択し辛くなっています(実際強いんだけど、敵の数が多過ぎるので弾切れする)。


総評としては、バランスは×、それ以外は◎。

ボリュームについてはまだ分かりませんが、似たような面構成でひたすら引っ張られるよりは、コンパクトに終わって欲しいと思っています。

面構成が甘過ぎるのでアクションとしては名作ではないですが、PS2のヴァノレケソ程酷くも無いし、値段も安いし、「ヴァルケンと似たようなアクション」がやりたい人にはお勧めですw

# 実際、恐らくターゲットはそこらへんの人かと思われます。