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満つらざるとも屈せず

国盗り頭脳バトル感想

折角人が集まったので、国盗り頭脳バトル 信長の野望もやってみました。

最初は取説読まずにいきなりスタート。当然ながら盤上にポーンと放り出されて呆然。それでも何度か遊ぶうちに段々方向が見えてきて、疑問点を取説で補間したら後は普通に遊べました。ルールは単純過ぎず、それでいて戦略シミュレーションのように複雑過ぎず、いい感じ。


本作は「信長の野望」と題される通り、KOEIお得意の戦国シミュレーションをベースに、要素を限界までシュリンクしてボードゲームに落とし込んでいます。だから本作はあくまで「ボードゲーム」。

細かい要素は結構多いですが、基本的なルールは「攻撃側の戦力が大きいければ勝ち」「小さい場合は三すくみに従ってダメージ」「三すくみで不利な組み合わせはダメージゼロ」くらい。ユニットには足軽、鉄砲、騎馬の三種類があって、三すくみの関係になっています。

局地の戦闘と領地拡大をはじめ、駒の強化、城の強化、同盟など戦略シミュレーションにある最低限の要素はあり。中でも上手いなと思うのが「同盟」です。

同盟自体はそこら辺のボードゲームにもありますが、本作では同盟は「戦闘中に結び」「期限付き」なところがちょっと違う。ゲーム中の一瞬の有利不利によって同盟相手は変わってくるし、一度結んだら一定期間は解除出来ません。期間中は相手に侵略されない変わりに、相手を侵略することも出来ません。つまり期間中に相手が躍進して1位になったとしても、それを止める行動が取れないわけです。1位を追い落とすために2位と3位が手を結ぶ。首尾よく1位を蹴落としても、今度は同盟相手がライバルになる。この辺、かなり上手く戦国っぽさが出ています。

また、武将の個性もよく出せています。鉄砲多目で攻めスキルばっかりの織田軍、バランスよくて強いんだけど立地が悪い武田軍、ユニット自体は強いけど足軽がいない伊達軍など、簡単なパラメータながら各武将の差別化ができていて、選択に頭を悩ませました。


総括としては、ルールはボードゲームとしては若干複雑。でも分かるとシンプルに国盗り合戦が出来て、バランスもよく、かなり良質なボードゲームと言えます。

惜しむらくは、ソフト一本でのダウンロード対戦だとマップと武将が固定されてしまうこと。それでも相当楽しいけど、自分で育てた武将を使えるワイヤレス対戦だともっと面白いと思います。


KOEIはここのところ無双シリーズや本作、それに采配のゆくえなど、得意の「戦国」というベースは変えずに上物を思い切って変えてきて、侮れません。まぁ、無双シリーズは流石に連発し過ぎかとは思いますが。こういうチャレンジするソフトがもっと増えてくると楽しいんだけどなぁ。売り上げ出ないだろうけど…。