GarbageCompany

満つらざるとも屈せず

世界の限界

バイオニックコマンドー、死んで覚えて死んで覚えて少しずつ進行中。

いやしかしこのゲーム、開放感がハンパ無い。

「世界を創っている」と言われる作品群は、当たり前ですがその創出に限界があり、無限のフィールドを創造することは出来ません。そのためそれらの作品では空を飛んでいると見えない壁にぶつかったり、世界が超えられない瓦礫に埋まっていたり、巨大なクリーチャーをミンチに出来る兵器でも傷一つ付かない壁(最近は傷くらいは付くけど)で覆われていたりするわけです。

という書き出しで始まったからには本作はそうでもないのかというとそんなことは無く、前のエントリで書いた様に本作では触れると即死の「放射能」という概念によって世界の限界が定められています。

放射能は見た目的には青いガスの様な形で表現されているのですが、これが非常に分かりにくい。気持ちよくカッ飛んでいたらいきなりガスの中、ビルの屋上に上ったらガスの中、あっちはどうなっているのかな?と思って一歩踏み出したらガスの中。はっきりした区切りではなく、視覚的にも認識しにくい「ガス」という表現のため、プレイしながら的確にその有無を判断することは大変困難です。

というようにプレイ感にはマイナスに働いている放射能ですが、でもこれたぶん、熟慮の上で苦肉の策なんじゃないかなぁと思います。

本作では遠景まで細かく描画され、広い場所、高い場所にいるという実感を非常に強く感じることが出来ます。これが壁で覆われていたら、ここまでの開放感は無かったでしょう。また気持ちよく飛んでいる最中に見えない壁に引っかかれば、こちらもやはり世界の限界を感じてしまったでしょう。ワイヤーを引っ掛けるオブジェクトを一定距離置かなければその先には進めませんが、ある場所を境に急にオブジェクトが無くなれば、やはり不自然な感じを受けると思います。

ユーザのアクションには制限を設けず、しかし不自然さを感じさせずに限界を作る。放射能という表現によってゲームプレイには理不尽感が増しましたが、代わりにこの世界には限界が無くなったのです。

まぁ横はともかく縦はどうせ飛べる高さに限界があるんだから、空の放射能は要らんかっただろ、と思わないではないですが。


と開放感についてべた褒めしたところで、窮屈な話題。

本作はステージ進行型で、一度次のステージに進むと前のところには戻れません。上記の通りだだっ広い各ステージにはそれぞれいくつかの隠しアイテムがありますが、一度取り逃がすともう回収不可能です。また周回による引継ぎも一切無いらしく、アイテムコンプしたければ一周の間に漏れなく全て集めなければなりません。

で、既にいくつか取り逃しているし、今ならまだ序盤なので、リスタートするかどうか悩み中。序盤とは言えそれなりに苦労して進んできたので勿体無い気持ちはあるけど、アイテム集めるためだけに同じ難易度でもう一周だと辛い気がするんだよなぁ。キョロキョロしながら進んでいると折角の開放感を楽しめないので、リスタートするならアイテムはリスト見ながら集めるつもり。