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満つらざるとも屈せず

LIMBOクリア

LIMBOクリア。

本作はXboxLiveArcadeの横スクロールアクションゲーム。ゲームとしてはシンプルで、操作説明も「A:ジャンプ、B:アクション、以上」。少年だけに派手な動きは何も無く、攻撃手段すら無い極々シンプルなアクションゲームです。

世界は薄暗く、少年を含めて全てモノクロ。会話も台詞も無く、動物も人間も地形も仕掛けもとにかく少年を殺そうという意思だけが伝わってくる世界を、少年はあっけなく残酷に殺されながら進んで行くことになります。作中では何も語られないけど、公式ページによると「妹を探して少年はLIMBOの世界に踏み込んだ」らしい。なんだLIMBOの世界って。


アクションと書いたけど内容としてはかなりパズル寄りで、知らないと避けられない即死トラップだらけ。こういうのを「シビア」というかは微妙なところですが、決まった手順、決まったタイミングを外すとまず死ぬゲームです。

ボリュームはかなり少なくて、スムーズにやると1時間ちょっとで終わるらしい。けど解き方に気付けないと詰まってしまうところも多く、私は初回で4時間かかりました。まぁそれでも少ないけど。でもその短い時間の間はひたすら没入させてくれます。

こういう不気味な雰囲気で始まるゲームって、後半に種明かしされると一気に興醒めすることが多いのですが、本作は最後の最後まで一切の種明かしや説明をしないので、エンディングを見てもまだ変なざわつきが残っています。終盤研究所にならなくてよかった…。


とにかく無駄をそぎ落として、勢い余って必要な部分までもそぎ落として尖らせた印象のゲーム。短い中に美しく濃密な世界と死の臭いを詰め込んでいて、ある種芸術作品みたいになってます。

ボリューム的にもLiveArcadeが適当とは思うけど、1200MSPは高いかな。私は半額だったので、値段相応に満足出来ました。

後は5回以上死なずにクリアの実績が残っていますが、ちょっとでもミスすると死ぬ本作ではこれが中々難しい。終盤までは行けたんですが、物理演算の気まぐれで殺されて泣いた。