GarbageCompany

満つらざるとも屈せず

クロスアンジュトロコン

クロスアンジュ、トロフィーコンプリート。

プレイ時間46時間。ヒロイン7人分で7周すればいいかと思ったら、寝返ってしまう人は2周必要だったり、色々失敗して結局11周してしまいました。

全部遊んで、まずアクションとしてはイマイチ。ポリゴンは頑張ってるのに、表示サイズが小さすぎて敵も味方も殆ど見えない。近接戦闘がリスク高過ぎて、豆粒みたいな距離から射撃するのが一番安定する。致命的にスピード感が無い。あと周回する作りの割にスキップが雑で遊びにくい。

その上で、アニメのゲーム化としては結構いい方だと思います。

主人公のナオミは原作序盤で戦死するココ、ミランダの同期。アニメではアンジュ着任前、訓練中の事故で死んでる。ゲームではエンブリヲが揺らぎを作るために生き返らせている。アンジュとナオミは体格が殆ど同じで、アンジュの青いスーツは本来ナオミが着てた物。アニメの設定を崩さずにゲームシナリオが作られていて、IFシナリオとしてかなり納得感があります。

エンブリヲはアニメだと我儘な暴君って感じですが、エンブリヲルートを見ると良くも悪くも真剣に世界の再構成を考えていて、ダイヤモンドローズ騎士団の面々にも「どちらに着くかよく考えてから決めて欲しい」とか言ってる。再構成自体も命懸けだし、再構成された世界を見るとまぁ平和な世界にはなっていて、丸々否定されるほど駄目な思想でもない。

シナリオはナオミが借金を負っている前提だけど、借金残額は周回で持ちこされる。完済してしまうとシナリオが変わってしまうことになるけど、完済すると次周の序盤でエンブリヲから「よく頑張ったね。でもこっちの都合でちょっと困るから残額はリセットしたよ」とか言われてまた満額から。シナリオの都合なのは間違いないけど、それを誤魔化すのにも雰囲気を壊さないように配慮されてる。

パラメイルは汎用機から個人用カスタム、ドラゴンやエンブリヲの機体など最終的に30機近くに乗ることが出来、ポリゴンのクオリティも高い。結局ヴィルキス、焔龍號、ヒステリカが最強ではありますが、他の機体をカスタムして頑張ることも出来なくはない。

各ヒロインルートで性格の掘り下げもされるし、立ち絵が謎の技術でヌルヌル動くのも楽しい。前にも書いたけど、アニメがとっくに終わっているのでシナリオ的にもアニメの要素を全部入れられる。

「アニメがやってるうちにパっと作って売り抜ける」のではなく、「クロスアンジュという作品をより体感するためのゲーム」という感じで、決して傑作ではないものの、バンナムのアニメゲーとしては作品がかなり愛されてるように感じました。