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満つらざるとも屈せず

真・ハコ神

ハコボーイ、真・ハコ神になった。

 

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プレイ時間29時間。

 

本作は元々ダウンロードソフトとして販売されていて、以前購入して積んだままだったのですが、この度3作をセットにしたパッケージとして発売され、やっと開封しました。

 

本作はハコを作れる(そして自身もハコである)キュービィを操作してステージを進むパズルゲーム。この感じはミッシェルかと思ったけど開発はHAL研究所でした。ゲームとしては非常に丁寧な作りのアクションパズルで、「ハコを作れる」というワンアイデアから「狭い通路を通り抜ける」「ハコを引っ掛けて谷を渡る」「遠くのスイッチを押す」というように膨らませて一本のゲームとして仕上げています。

 

モノクロに徹した世界観も特徴的で、キャラクターも主人公のキュービィをはじめ徹底的にシンプル。そこから"あの"演出に繋がるのはデザインとして秀逸。

 

難易度としては、スタッフロールまでは実質チュートリアルで殆ど頭を捻るシーンはありませんでした。なので「あーこれは難易度低めの調整なのね。すぐに終わるだろう。」と思っていたのですが、クリア後のおまけステージは中々難しく、特に最後の「ハコを2セット出せる」はその応用の幅広さからかなり悩みました。その後タイムアタックとスコアアタックを経て最後に「通しプレイ」をやったら印象が一変。

 

通しプレイでは、本編(22ワールド x 6~8ステージ)をワールド単位で通しプレイし、タイム、リトライ数、使用ハコ数が評価されます。この評価を積み上げ、総合評価として掲題の「真・ハコ神」みたいに肩書きが付きます。

 

通しプレイでは「実質チュートリアル」とか言ってたステージが牙を剥いて襲い掛かります。漫然とプレイしていたのとは全く異なる考え方で一つでもハコを省略する必要があり、ステージによっては使用ハコ0まで詰められます。

 

半キャラずらしで向こう側に渡れないか?移動床があれば乗って移動出来ないか?トゲや谷ではスライドで移動(後にハコをしまう)出来ないか?真剣に考えるほど思いもよらないショートカットが沸いてきて、チュートリアルと見せかけて考え抜かれたステージ構成に感動を覚えます。

 

ワールド5なんかは最初230ハコで「これで最適かな」からの100ハコ削減してもまだB判定で死ぬかと思いましたが、最終的に92ハコ(14/4/0/33/24/3/14)でS判定取れました。ここはハコスネークのチュートリアルなのですが、全体にハコスネークの箇所は省力化の割合が大きく、全ワールド通して一番詰めるのが難しかったです。

 

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ただ「理屈ではもう一個削減出来るけど、アクション的にリスクが高過ぎて仕掛けられない」という箇所が沢山あって、これにチャレンジ出来ないのは「通し」だから失敗時のやり直しコストが高過ぎるため。通しが緊張感を生んでるのは事実だけど、これはパズルとしてどうなんだ?と思ったら、続編では廃止された模様。
 


一番最初の「簡単めのチューニングだからサクっと終わるだろ」から最終的に「理屈、アイデア、正確な操作を合わせての熱いスコアアタック」となり、印象がどんどん良くなっていくゲームでした。非常に面白かったので、冷却期間を置いて続編も是非遊びたい。