GarbageCompany

満つらざるとも屈せず

BDII 2章クリア

 BRAVELY DEFAULT II、2章クリア。

 

プレイ時間47時間。

 

戦闘の、バランスが、渋い。

 

本作はブレイブによりターンの前借りが出来るので、4人で1ターンに最大16回攻撃出来ます。この16回で敵を全滅出来るなら前借りにはリスクが無いので、雑魚1ウェーブが通常攻撃16回で倒れてしまうと雑魚戦やダンジョンの道中が完全に作業になってしまいます。恐らくこの辺を考えて、本作の雑魚戦のバランスは「通常攻撃16回で終わらない」感じで考えていると思われます。その結果「"たたかう"ではまともなダメージが出ない」という調整になっていて、アタッカー職であっても通常攻撃はやる意味が無い威力です。昔からのRPGで言う「雑魚戦は戦うを連打するだけ」はよくないとは思いますが、多数戦う雑魚戦をいちいち考え考え行うのも正直しんどい物があります。

 

それから、ジョブマスターになるとそのジョブならではの特性が解放されてこれがかなり便利なのですが、マスターになると以降のジョブ経験値が無駄になってしまうため転職することになり、結果強力なマスターの恩恵には殆ど与れません。長いダンジョンを通ってボス前でマスターになったりするとかなり悩みます。

 

また戦闘自体の渋さとは別の話ですが、ブレイブリーシリーズはレベル(経験値)調整にかなり苦労してきた経緯があるのですが、今回シンボルエンカウントになり、「レベルが足らないと襲われる、上回ると逃げていく」ことで緩く経験値量が調整されていて、これは今のところまぁまぁ上手く働いていると思います。


なお2章のボスとなるアスタリスク所有者はなんか知りませんが異様にダメージが通らず(体力数万に対して、弱点攻撃で70とか)、負けないけど全然終わらない状態に。最後はボスのMPが尽きてしまい動けなくなっていました。こうなってくるとなんか私の戦闘に対する根本的な考え方が間違ってるような気がしています。

 

BDII 1章クリア

ブレイブリーデフォルトII、1章クリア。

 

プレイ時間28時間。

 

本作はスクエニ開発のRPG。ジョブ、アビリティ、クリスタルと「昔のFFっぽい」フィーチャーを入れつつ現代向けのバージョンアップを行い、どんでん返しのシナリオで好評だったブレイブリーデフォルトシリーズの最新作となります。

 

ゲームとしての基本は今までと大きくは変わらず、スタンダードなRPGの仕組みにターンの前借りと蓄積にあたる「ブレイブ&デフォルト」を加えて奥深い駆け引きが行えます。

 

今回一番変わったのはたぶん絵作りで、クレイメーションのような、人形劇のような、「作り物が実際そこで動いている」ような質感と実在感があるビジュアルとなっています。絵がリッチでとてもいいんですが、動作がカクつくシーンが多くハード的には結構無理させてるように思います。それとシンボルエンカウントになったのも大きな変更点かな。

 

アスタリスク所持者を倒すとそのジョブを入手出来るのですが、その際ボスが「すっぴん」となって生存し、その後の話にも絡んでくるのは好みの仕様。イキってたボスの素の姿や後の人生、意外な一面も見られて楽しい。

 

バトルの難易度(ノーマル選択)はかなり渋め。推奨レベルを上回るとエネミーシンボルが逃げるのですが、その状態で戦っても完封されたりする。特にアスタリスク所持者の強さはかなりの物で、こちらの行動に自動反応する「カウンター&ジャマー」を沢山持っててそもそも思い通りに行動するのも難しい。詩人と戦った時は、こちらのケアルにまで反応するそのウザさにコントローラーを叩きつけそうになりました。まだ1章やぞ。全体的に、ボス戦はスムーズに運べず長期戦化するバランスのようです。

 

 

探索、成長、サブイベントやゲーム内カードゲームの楽しさと、ボス戦の面倒臭さがせめぎ合って、モチベーションは今のところあまり高くない。この先でグイっと引き込んでくれることを期待。

 

REPLICAクリア

NSW BRAVELY DEFAULT II

NSW ONE STEP FROM EDEN

NSW REPLICA

購入。

 


REPLICAクリア。プレイ時間は3~4時間くらいかな。

 

本作はSOMI開発の…なんだろう、ジャンルとしては脱出ゲームみたいな感じかな。主人公が持ってるスマホの画面のみで全てが展開する前衛的な絵作りが一番の特徴。

 

普通の高校生である主人公は全裸で監禁され、持ち物は隣の部屋に捕まっているテロリスト容疑者のスマホのみ。監禁の犯人の指示は「そのスマホから、容疑者が『テロリストである証拠』を見つけろ」というもの。スマホにはセキュリティロックがかかっていますが、受信したメール通知などから情報を集めてパスコードを解除し、写真のEXIF情報からSNSのセキュリティを突破してスマホの中身を暴いていきます。しかし情報を集めるうち、容疑者も同じ様に捕まってスマホを渡され、主人公がテロリストである証拠を集めていることが分かってきます。

 

「画像フォルダにパスワードをかけているから怪しい」「『暴動』という言葉を検索しているから怪しい」「野外ライブに行っているが反政府集会に違いない」とスマホから次々に"テロリストである証拠"を集めて行く主人公。容疑者は本当にテロリストなのか?という感じで監視社会を舞台に先の気になるストーリーとなっています。

 

ゲームとしては、スマホの中にある各種情報からキーワードを集めて各種のセキュリティを突破する脱出ゲームの雰囲気。知人の氏名や人間関係、誕生日や住居、どんな会話をしてどんな行動をしているかまでスマホ一つから全部取れてしまう、取れた情報は大体テロリズムにこじつけることが出来てしまうということで、「どうやって情報を取るのか」「本当にこれを証拠としていいのか」とずっと迷いながら進めることになります。

 

で上述の通り私は本作を「脱出ゲーム」として遊んでいたので、メモを取りながら「これがここのヒントかも?」みたいな感じで遊んでいたのですが、終盤でいきなり某映画の作中ネタが出てきて、ヒントも無く検索しないと絶対分からない内容で閉口。ここまでが情報の取得元にも驚きがあり、バランスも中々よくて楽しく遊べていたのですが、最後でこれは残念。

 

グノーシア終了

グノーシア、終了。

 

プレイ時間45時間以上。レベル最大(266)、221周目。

 

本作はプチデポット開発のアドベンチャー。宇宙船のクルーに紛れ込んだ怪物グノーシアを議論で見つけて投票でコールドスリープさせる…まぁ「人狼ゲーム」をやるゲームですね。先に言っておくと、最高のゲームでした。このゲームを遊べてよかったと心から思えます。

 


人狼ゲーム」をやるゲームですね、とか言いつつ人狼は昔ルールを調べただけで実際にやったことは無かったので、本作で初めて人狼を遊んで思ったこととか。人狼では占いや論理的な矛盾などで情報を手に入れることは出来ますが、よっぽどはっきり矛盾していない限りは大体情報不足となるため、基本的に「勘」で投票先を決めることになります。「嘘をつく必要が無い役割は発言を熟考しない」という前提から、「喋ってないから怪しい」「喋り過ぎていて怪しい」とかは典型で、初日の夜なんかは情報が無さ過ぎて適当な投票になりがち。この辺が私が人狼を今一つ好きになれない理由だったのですが、遊んで分かったのは、要は人狼は「雰囲気をコントロールする」というゲームだということ。自身が確定的な情報を持っていたとしても、それを信じて貰えなければ無いのと同じ。逆に嘘をついていたとしても、周囲が信じてくれればそれは真実になります。天秤をじわじわと自分の方に傾けて望みの結末を手に入れるのが人狼ゲームの本質と感じました。特に周囲が嘘を信じて踊ってる快感は格別。そういう意味でたぶん決まると一番楽しい役割は狂信者。

 

ということでやっとゲームの話。本作では自分を入れて最大15人で延々人狼を遊ぶゲームです。マルチは無く14人はCPU。役割はシャッフルされますがメンバーは固定で、それぞれが性格やパラメータの決まった個人です。会話がベースの人狼のエッセンスを上手くゲームとして抽出していて、やることは基本的に「誰を疑うか」「誰を信じるか」でシンプル。なんだけどメンバー各々が個性的な発言をするため、「議論してる感」が凄い。嘘ついて無いのにいきなりみんなに疑われて吊られた時に、信じて貰えなかった事に若干凹むくらいちゃんと人間と話し合ってる。誰が誰を疑っているか、信じているか、怪しそうかを雰囲気として感じながら少しずつ天秤を押していく感覚は正に人狼のそれ(やったことないけど)。この議論感は文章では伝わらないと思いますがマジ凄い。特に会話してないのに「嘘をついて自分に協力してくれている」ことが分かると言うと少しは伝わりますでしょうか。

 

とは言え実際の議論をそのままゲームにするのは無理があるので、いくつかゲーム的な味付けがされています。まずは「確率で嘘がバレる」こと。「嘘をついた」ということが相手に明確に分かってしまうため、嘘をつくことそのものにリスクが発生します。とは言えバレない時はバレないし、バレても反撃して相手を嘘つきにもしてしまえるいいバランス。またこれがあることで「自分は人間だと宣言しろ」コマンドが輝きます。それから「初日(全員が揃っている)に名乗り出た役割には必ず本物が入っている」という決まり。これによって情報を絞り込む範囲が狭まるため、情報確定や論理矛盾の指摘が行いやすくなっています。では、自分が本物のエンジニアだけど初日に名乗らなかったら?…という疑問にもちゃんと応えてくれる本作は本当にいいゲーム。

 

ゲーム中殆どの時間を一緒に過ごすことになるメンバーも個性派揃い。あまりにも個性的過ぎて最初やや胸焼けしますが、能力は高いのに発言が嫌味で疑われやすいとか、いい奴なんだけど嘘つくのが下手ですぐ釣られちゃうとか、段々人となりやバックボーンが分かってくるとみんな魅力的でいいキャラと思えてきます。キャラクターデザインもやたら情報量が多くて、表情も豊かで全然見飽きない。200ゲーム以上を共にした今、もう彼らとは友達と言えます。でもククルシカとレムナンは何もなくてもとりあえず俺を疑うから嫌い。この個性的なメンバーが昼間でも夜中でも付き合ってくれて、モチベーションも常に最高で、間で1時間考えてても待っててくれるんだから最高に決まってる。

 

このように本作は「個性的な仲間と延々人狼を遊ぶ」というゲームなのですが、ちゃんとしたストーリーが存在します。そもそも彼らは別に遊んでいるわけではなくて、毎回真剣に人間を襲うグノーシアを見つけ出そうとしています。でもグノーシアを見つけると時間がループしてしまっていて、そのことに自分と仲間の一人だけが気付いています。何故ループが起こるのか?何故二人だけがそのことに気付いているのか?何故毎回グノーシア汚染者が違うのか?ループを繰り返し、仲間たちの情報を知っていく中で、徐々に真実が見えてくる作りになっています。

 


まず人狼ゲームとしてのクオリティが非常に高い。キャラクターが魅力的でそのバックボーンを含めて彼らのことを知っていくのが楽しい。しっかりとしたストーリーがあって驚きに満ちている。節々の選択肢を「自分で考えて選択している」感覚がいい。あと音楽が凄くいい。透明感があってスペーシー?で感情を揺さぶられる。久しぶりにゲームのサントラ買った。そして、エンディングを見た後の仕掛けは、自分で考えて到達してこそ言われる台詞が染みる。本当にいいゲームでした。