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満つらざるとも屈せず

BEHIND THE FRAMEクリア

BEHIND THE FRAME、クリア。

 

プレイ時間1時間半。

 

本作は分類するなら脱出系のパズルゲームになると思いますが、パズルと言うほどゲームとしての難易度は無く、ゲームという媒体でストーリーを語るアート作品という趣きです。

 

PV見た時に「こういう話かな?」と予想したよりは素直なシナリオで、インディーズ作品にありがちな「自信の内面や呪いと向かい合う」という話でもなく、読後感は非常に爽やか。シナリオの方向性は違うけど、Florenceに近い読後感でした。

 

短編を超えてショートショートくらいのボリュームなので短いことは否めない。でも必要な話は全部入ってると思うし、このサイズだから綺麗に収まっている、計算されたサイズとも思います。アニメーションの品質も高く、綺麗なショートショート読んだ感じ。

 

惜しむらくは、最後の最後の絵を描くところで塗った色の位置がバグって入り込み切れなかったこと。折角気持ちが入っていたのにこれは勿体なかった。

 

ブレスオブザエキスパンションクリア

ブレスオブザワイルド、DLCクリア。

 

プレイ時間はDLCだけで35時間半。

 

先日のセールでエキスパンションパス買ったのですが、もうすぐ続編が発売され、そうなったら二度とやれない!と思って始めました。

 

最後のセーブが2017年末だったので、5年ちょいぶりの再開。まずは操作に全然慣れず、回避ってどうやるの?みたいなところから手探り。マップも覚えていなくて、地名を言われてもどこなのか分からない。でも徐々に思い出すと思い通りに動けるのは流石ゼルダ

 

エキスパンションパスは、より強い敵が出る、制限された状態での戦い、移動履歴が可視化、より便利な移動手段、コログ探索の補助など、その試練自体もクリアで手に入るアイテムも「既存の体験を拡張」するものが大半です。

 

どれも楽しいのですがやはり白眉は「剣の試練」。これは裸スタートで敵を倒していくチャレンジモードで、モリブリン相手でも大ダメージを受けるため、プレイヤーのここまでの経験と工夫が物を言う、なんというか本作のコンセプトっぽい試練です。出来るだけ安全に敵を排除する、後に備えて強い武器を温存する、しかし場合によっては強い武器で攻撃した方が効率がよかったり。これまで真面目にやってこなかった料理も効果を考えて組み立てる必要があるし、配置アイテムも使い方次第で有効な攻撃手段となります。

 

始める前は全ランダムだと思っていたので抵抗がありましたが、実際には敵配置は固定で、腕と工夫も勿論ですが、敵配置やマップを見て糸口を探すパズルっぽい感覚もあります。繰り返し挑むと段々進めるようになるのが「自分は上手いのだ」と錯覚させてくれて、非常に楽しんで遊ぶことが出来ました。「この内容ならライネルは出てくるだろうな」とは思っていましたが、ライネル倒しても終わらないとは思わなかった。

 

「英傑たちの詩」の最後ではこれまで試練を出してきたミイラが動いて襲ってくるのですが、これは先にゼルダ無双で見てしまっていたので驚きが少なく勿体なかった。先にこっちをやってたら「こいつと戦うの!?」からの無双で「こいつを使えるの!?」ってなったはず。無双やったときはよくわからん人がよくわからん攻撃するなーとしか思えなかったので…。

 

上述のようにエキスパンションパス全体が世界を拡張する形で作られていて、これまで世界を歩き回った後のプレイヤーには丁度いい内容でした。やたら難しい強敵を出すのではなくより工夫を求められる試練は、工夫で戦うブレスオブザワイルドには似つかわしい内容と思え、満足度の高いコンテンツでした。ティアーズオブザキングダムも楽しみ。

 

マドリカ不動産クリア

NSW Behind the Frame - とっておきの景色を

購入。

 

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マドリカ不動産、クリア。

 

プレイ時間10時間以上。

 

本作はゲームとしては所謂脱出ゲームにあたり、ステージの謎を解き、見つけたコマンドでボスを倒すことが目的となります。

 

各ステージは数部屋程度の小さな間取りなのですが、特徴的なのが実際に間取りを印刷して、ゲーム内と紙の情報を突き合わせて謎解きを行うこと。メモを取る、情報を並べる、回すのは勿論、折る、切る、貼るなどあらゆる形での検討が必要です。

 

こういうのは謎の難易度、導線設定が非常に重要だと思いますが、本作はそこが絶妙。切る貼るなどの飛び道具ステージは「ここはハサミあった方がいいですよ」と飛び道具であることを明示。違和感のある表現にはちゃんと意味がある様に作られているので、考える、閃くことに集中出来ます。たぶん詰まる箇所は人によってマチマチになりますが、5分で解けるもの、一時間考えても解けないものが混在し、解けた快感も強いし、ギャラリーがいて一緒に考えると凄い盛り上がる。「いやこれは無理だろー俺は分かったけど」が沢山あったので、素晴らしい設問であった証左と思います。

 

引っかかったところだと、12の最後はヒントの内容がやや納得いかない。あと最終20の最後の最後は盲点に入ってしまって泣く泣く解答を見てしまいました。隠し面は仕掛けが面倒過ぎるとも思いましたが、最後の一回だけだからセーフかな。

 

毎ステージ「次はどんな仕掛けかな」とワクワクしながら遊べました。これは面白かった。続編もあるのでまた遊びたい。

いきなり魔王クリア

いきなり魔王、クリア。

 

プレイ時間2時間半。

 

本作は、LV1でいきなり魔王と戦い、勝利を目指すゲームです。普通に戦うと勿論勝てない相手ですが、じゅもん、どうぐ、画面の情報を探して突破口を探す、「コマンドバトルの体裁でやる脱出ゲーム」みたいなゲームです。いわく「レトロRPG風コマンドバトル型謎解きゲーム」とのこと。

 

特定のじゅもんでしか倒せない魔王、魔力があればあるだけ全部使ってしまう勇者、体を入れ替える「チェンジ」、精神だけを乗っ取る「サイコジャック」、更に時間遡行も加わって、状況は理解できない複雑な状態になります。

 

「今は魔王と入れ替わってるから勇者を倒すとゲームオーバーで、魔力が足りないからエーテルをこっちに使って、無駄に消費されないように眠らせて、、、あれ?サイコジャックしてるからつまり俺は今誰なんだ?」みたいになって理解を諦めること多数。プレイヤーが混乱する複雑さと、つまりどうなって勝つのかが解ける爽快さは結構楽しい。

 

魔王以外にも何ステージかあって色々頭を捻りますが、イチステージかかっても精々30分、全体を通しても2時間半でボリュームは少ない。元はフリーゲームみたいで、そちらは魔王を倒したら終わりだったみたい。あくまで一発ネタだった原作を更に複雑にした本作の作りはよく頑張ったなーと思う。「いきなり魔王軍」が特にお気に入り。

 

イデアに溢れた一発ネタとして悪くないゲームだと思いますが、試行錯誤して何度も失敗する作りなのにIFが今一つでそこは残念。何度も同じテキスト読むことになるけどスキップも早送りも即表示すら無い。失敗に気付いても中々終われないことが多いけどリトライみたいなコマンドが無い。

 

特に困るのが、理解を阻む複雑で特殊な状況が起こる中でバグが結構多いこと。画面の真ん中にポップアップが出たまま消えなくなったり、「めざめた」と表示されたのに眠っている挙動だったり、死んだキャラが動いていたりするのが、「そういう演出」なのかバグなのか判断が付かず更に幻惑されることが多かった。まーフラグ管理が相当難しいだろうからしょうがないとも思いますが。

 

見た目やタイトルのキャッチーさ、それを裏切らないややこしい謎解きで、安価な一発ネタとしては十分に楽しめました。