GarbageCompany

満つらざるとも屈せず

コロぱた

コロぱた開封。

インクレディブル・マシーンというか、ピラゴラスイッチというか、登場人物の振る舞いに左右されるという意味ではワンダープロジェクトというか、そういう感じのゲーム。

もうちょっと真面目に書くと、主人公のひまわり(幼女)がお遣いを頼まれるので、それを手助けするというのが大まかな流れになります。手助けと言っても直接の介入は出来ず、事前にアイテムを配置したら後はそれを見守ることになります。

ひまわりは勝手に歩いて、目の前の物に対してリアクションします。ケーキを食べる、ボールを投げる、扇風機をつけるなどなど。これを利用して、『目の前にボール置く→ひまわりがボール投げる→ボールが当たって台車が動く→台車がぶつかって橋を下ろす→ひまわりが渡る』という感じで進めて行きます。ステージ数は128あり、更にダウンロード配信で増えるらしい。アイテムの種類もかなり豊富で、変わったところではミラーボールやろうそく、ちょうちょなども。

更にひまわりには「機嫌」「体力」のパラメータがあり、状態によってリアクションが変わります。例えば機嫌が悪いと普段は投げるボールを蹴るし、体力が多いとケーキも食べずに蹴っちゃったりします。ということは場合によって「機嫌を悪くする」ことも必要なわけで、頭に鉄球落としてみたりするわけです。

予想通りに展開すれば気持ちいいし、想像もしなかったアイテムの使い方を発見したり、適当に配置したアイテムが思いも寄らない結果を招くのも楽しい。知育系のおもちゃっぽい、ひらめきの快感を感じることが出来るゲームです。

またドットの書き込みも素晴らしく、状況に対して奔放なリアクションを見せるひまわりと、その周囲の人々の描き込まれたドットを見ているだけでも心が和みます。特に体力切れ(=タイムオーバー)でひまわりが泣き出すのですが、これが非常に可愛い。イチオシ。


見た目に反し、本作の難易度はかなり高いです。

アイテムの用途は多岐に渡り、その組み合わせパターンは膨大。パーツ配置は結構細かい調整が必要で、ちょっとズレてもちゃんと働かないことが多い。また本物の正解以外の解き方があることも多く、パーツが余ることも。いかにも「食べさせる」感じで置いてあるケーキがフェイクなこともよくある。

つまり「自分が正解に向かっているかどうか」が非常に分かりにくい構成になっています。なんか全然上手く行かないけど、このまま突き詰めていいのか?別の手段を考えるか?パターンが膨大なことと相まって、思考の死角に引っかかると1日やっても全然解けない。まぁ次の日やるとアッサリ解けたりするんだけど。

さらに「現在のステージをクリアしないと次に進めない」というシステムも難易度に拍車をかけます。パズルだとある程度自由にステージを選べることが多いと思いますが、本作はステージ1から順番に解かなければならず、スキップ機能は無し。もしどこかでとことんハマってしまうと、その先は遊べなくなってしまいます。これは厳しい。

パズルが難しいこと自体は、解けた時の快感を増幅するのでいいと思いますが、引っかかるとそこから進めない仕様は残念というか、勿体無いと思います。折角沢山ステージ作ったんだから、ある程度自由に遊べても良かったんじゃないかなー。


まとめると、ざっくり「パーツが欠けたピタゴラスイッチ」みたいなゲーム。主人公は幼女で、リアクションがいちいち可愛い。ゲーム内容は面白さに申し分ないが、大変難しい。せめてスキップ機能はあっても良かったのでは。