キャサリン開封。
本作はペルソナを作ったチームの新作で、ジャンルとしてはパズルゲームです。ただパズルと言っても演出側にかなり比重が置かれているので、見た目はパズルとは思えませんが。
お話は、主人公のヴィンセントと2人のキャサリンを軸にした昼ドラ的な物。
登場人物のポリゴンが非常に出来がよく、ポリゴン技術が進んだ現在に見ても驚きを感じる仕上がり。モデルが美しいゲームは沢山ありますが、元となる絵を高いレベルで再現しているのは勿論、アニメーションがめちゃくちゃ自然。
それは最近の「リアル」路線とは違って、なんというか「アニメとして自然」というか、金かけたOVAみたいな自然さ。こんなに表情豊かなポリゴン、ちょっと他に無い。たぶん、モーションをスクリプトではなく一個一個手付けしてるんじゃないかな。ちょっとした仕草にもスクリプト臭さが無くて感動しました。
その自然なモーションで会話をするのが山寺宏一をはじめとする豪華声優陣。基本的に主人公の浮気を中心にして話が展開するのですが、山ちゃん(主人公)と三石琴乃(彼女)の化かし合いとか聞いてるだけでドキドキするわ。って書いてて思ったけどエヴァのまんまだな。子安と若本の鉄板ぶりや、沢城みゆき(浮気相手)のエロさもいい。悪夢の中とは言え「これが欲しかったんでしょ?」とか言われてたまらん。まぁ相手モンスターなんだけど。
絵としても現実、悪夢ともセンスがよく、特に悪夢世界の「悪夢感」は流石ペルソナ作った人たちだなー。
でパズルの比重が低いと書いたんですが、割合が少ないだけでパズル自体はガチの作り。
本作は発売以降とにかく「難易度が高い」と言われまくっていて、EASYの下にVERY EASYを追加するパッチが配信され、公式ではヒントムービーが公開されるほど。
最近のゆとりはこれだから。俺らが若い頃のゲームっつったらこんなもんじゃなかった…と思いきや古参のパズルゲーマー達もかなり苦戦してるみたい。
これは俺もやってみるしかないぜ、ということで難易度はNORMALを選択してスタート。
うおーめちゃくちゃ難しい!
たぶん全部で8か9章あって、現在3章をクリアしたところですが、既にステージ1つで1時間くらいリトライしています。バベルの塔っぽい特殊な物理法則が働いているので、最初は慣れてないせいかと思いましたが、動きに慣れてきても全然難しい。
普通のステージも十分難しいのですが、各章の最後には追ってくるボスから逃げるパートがあって、これの難易度がとんでもない。厳し目の時間制限と強烈なお邪魔が入り、ただでさえ難しいパズルなのに解き方を考えてる時間が無い。いやこれは難しいわ。
一応「ラプンツェル」で練習は出来るし、「技」というヒントも出るので、ここまでは私でもなんとか進めました。でもまだ折り返してもいないことを考えると終盤は無理かもなー。
パズル自体が難しいことはともかく、ぶら下がった後の操作方法が特殊なせいで誤操作が起きやすいのは残念。
ネットワークの使い方も面白い。使い方というほど使ってないんですが、途中で色々質問されて、回答後にみんなの回答を集計して見せてくれる。
仕組みとしてはそのまんま「投票チャンネル」ですが、質問が「結婚は人生のはじまりか?終わりか?」とかなので集計を見るのが楽しい。
ちなみに上の質問では8割が「はじまり」でした。みんな以外と理想持ってんのかね。いや俺もはじまりだと思うけど。
はじめにパズルがあって、その追われてる感を悪夢と設定し、悪夢のきっかけとなる出来事をエロい感じにし、エロを中心に登場人物と世界観を作った。
かどうかは知らないけど、パズルがあまりにもガチなので企画としてはパズルありきに思えます。そう考えると、「物凄い金をかけて装飾したパズルゲーム」になるのかな。
これだけとんがっているので万人に受けるとは思わないけど、その分他に代わりが無い個性を持っています。ちょー難しいけど、世界観が好みなのでやれるだけは頑張ってみるつもり。
あと、CERO Cだけど十分エロい。