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満つらざるとも屈せず

パルテナ最高過ぎワロタ

新・光神話 パルテナの鏡、感想。

本作はスマブラで有名な桜井正博が3DS発売前から練り込んだシューティングというか、アクションというか、そういうの。ファミコンで出てたパルテナとは世界は同じだけど、ゲームとしては全くの別物です。とにかく練り込みが凄まじくて、一言での説明が非常に難しいゲームになっています。でも先に言っておくけど、めちゃくちゃ面白い。3DS持ってるなら、これやらないのは勿体無い。

操作系統としては、左スティックで移動、タッチペンで照準、Lボタンで攻撃というTPSスタイル。ステージ前半はパンツァードラグーン…は言い過ぎだけど、それに近い3Dレールシューティング。後半は地上に降りて探索型のアクションになります。出撃前には武器を選択できてこれが種類豊富。さらに武器にはランダムでスキルがついてて、合成によって強化が可能です。

というところまでが概要。購入前にこの辺を聞いての感想は「単体じゃ間が持たないからシューティングとアクション両方入れたのかな」とか「あぁ、ほぼ無限()の武器バリエーションをひたすら集めるゲームね」とか「武器で厚み出してるってことは、本編は薄いのかな」みたいな、正直あんまりいい感じではありませんでした。

まぁでも桜井さんだし、なんか仕掛けがあるんだろと思って買ってみたら、もうこれが凄まじいまでの力押しでした。

ゲーム中は下画面でキャラクターがずーっと喋ってて、しかも掛け合い程度じゃなくてブリーフィングから漫才から紹介から全部ここで行われる。ゲームに差し込まれる会話で、これだけ密度が濃い物は見たことがない。「はいはい無限無限」と思ってた武器は大きく9カテゴリに分類されるけど、同じカテゴリ内でも一つ一つ全く特性が違ってかなりの本数がある。更に武器自体に複数のパラメータがあって、そもそも数値がバラバラなのに更に合成で変動、そこにスキルの組み合わせも合わさってもう無限どころじゃない。ステージ数は「こんくらいだろ」と斜めに見てた想定を倍以上超えてまだ全然終わらない。ストーリー展開もずーっと転がり続けて全く安定しない。これどこに着地するんだ。

仕掛けどころじゃなく、あらゆる場所に圧倒的にリソースが突っ込まれてて、遊んでも遊んでも全く天井が見えません。流石開発期間をかけただけある、とも言えるけど、それにしたって圧倒的。私はそこそこゲーム遊んでるつもりですが、ここまでの底無し感は感じたことがありません。

勿論ボリュームだけではなくゲームとしても最高に面白い。特殊な操作系統は最初慣れが要りますが、慣れると素早く自在に動き回れる。ヒットエフェクトが最高で、まばらに弾を撃ってるだけでも面白い。回避に主軸を置いたゲーム性はバーチャロンみたいでこれもまた最高。

あとは「お金を払ってステージ難易度を上げる」という悪魔の釜。難易度を上げると勿論難しくなりますが、稼ぎもよくなるし、なにより報酬で出る武器の品質がよくなります。が難易度上げておいて死ぬと損する作りになってるので、「自分の腕の限界ギリギリで死なずにクリア」が最も効率がいい。まぁ一言でいうとハイリスクハイリターン、かつ自分の技術でコントロール可能なギャンブル。でそうやってギリギリを攻めていい武器を手に入れるとまた上の難易度に挑戦したくなる。ちなみに「お金を払って難易度を下げる」ことも可能。

それと、通信対戦の敷居の低さも特筆。細かいルールは置いといて、対戦の報酬は武器。勿論勝った方が貰いやすいけど、負けても報酬が出る(こともある)ようになってて、しかも結構いい物を貰えたりするので、あんまり勝ち負けでギスギスしない。負けてもスカっと終われるというか、この辺は流石スマブラの中の人。オンライン嫌いの私でもつい遊んでしまういい導線。で武器はオンオフ共通で、当然プレイヤーによって強さにかなり差が出来ますが、「強い武器は高コスト」という連ジシステムなのでここもまた上手いことバランスが取れてる。報酬が武器ってのも絶妙で、ここで新しい武器貰うとまた上の難易度に(ry

ゲームとしてそもそも圧倒的に面白く、ボリュームもでかく、オンラインの敷居が低く、オンオフが有機的に繋がっていて、射幸心を煽られまくって止め時を見失ってしまう。あらゆる角度で隙が無く分厚くて、もうとにかく最高。