GarbageCompany

満つらざるとも屈せず

無題

ゲームセンターCX 3丁目の有野、開封。

本作はなんとも説明が難しいのですが、ゲーム周辺事情をゲーム化したゲーム。ファミコンゲームの進化を扱った初代、16bitまでのゲーム機の進化を扱った二代目に続き、周辺環境を含めた「時代」を扱った三代目といった趣となっています。

当時"風"のゲームが入っているのは勿論ですが、本作ではデジタルだけではなく、コインゲームやジャンケンゲームまで収録されています。特にジャンケンゲームのあの「ズコー」感の再現度は見事。

ゲーセンに怖い人がいる、ゲームの借りパク、攻略情報誌の覗き見など、ゲームの外の事情や人間関係あるあるまで取り扱っているのも本作ならでは。駄菓子屋、ゲーセン、自宅やデパートの屋上など、場所によって遊べるゲームが変わるのも面白い。

ただ一方で、肝心の各ゲームに今までほどの拘りを感じない。アイテム取得後のやることがない待ち時間がやたら長い「ルーミーと魔法のホウキ」、ゲーセンから家庭用に移植されたものの、ゲーム内容や表現に全く変化が無い「ソーマの秘宝」(しかも家庭用でだけコンティニューが出来るとかの中途半端な変更)。ゲーム自体のデザインや、各仮想ハードの限界による縛りなんかを、そこまで突き詰めているようには見えず、ただの「昔っぽいゲーム」で留まっているように見える。

ゲーム中にノルマや攻略法を確認出来ない(コンティニューコマンドを忘れてしまって、ゲーム中にわざわざGoogleで調べたりとか、前作ではあり得ない仕様)とか、ノルマの上昇曲線がかなり急だったり、インターフェースや導線の作りもお世辞にも丁寧とは言えない。

まだそんなに遊んでいないし、体験版からのネガティブな印象を引きずっているのもあるだろうけど、なんだろう、前二作ほど夢中になれないんだよな…。