蒼き雷霆(アームドブルー)ガンヴォルト、開封。
本作はインティ・クリエイツ開発の横スクロールアクション。インティ・クリエイツは元カプコンの人が立ち上げた会社で、ロックマンゼロ、ロックマンゼクス、ロックマン9や10の開発会社。最近ではカプコンを辞めた稲船敬二(ロックマンの生みの親)と一緒にロックマンのようでロックマンでない新作Mighty No.9の開発なんかもやっていて、結局メーカーがどこだろうがロックマンっぽいのは全部インティ・クリエイツが作ってる状況。
そんなインティ・クリエイツの初自社パブリッシュタイトルが本作。例によってというか、動きや手触りは完全にロックマンゼロ。壁キックの挙動なんかまんまで、色々大丈夫か心配になってしまいます。が、アクションの軸が違うので、実際遊ぶとゲーム性はロックマンとは別物でした。
本作の主人公ガンヴォルト(GV)の武器は主に電撃。銃も一応持ってるけど殆ど威力が無い。では銃をどうするかというと、これで敵を撃つとその敵がロックオンされ、メインの電撃はこのロックされた敵を自動で攻撃する仕様。射撃→ロックオン→電撃というプロセスが必要で、正直若干めんどくさい。でも複数の敵をロックして一度に攻撃出来たり、ピョンピョン飛んで何度も撃つ必要が無かったり(一度ロックすればずっとそこを攻撃出来る)もするので、必ずしも冗長なだけの仕組みではない。
またGVは「電撃を出している間は周辺の物理弾を消せる」「エネルギー(電撃でも消費)が残っている間はダメージを受けない」「エネルギーはコマンド(↓↓)で瞬時回復」とかなりのチート性能で、作中でも言われるけど仕様上「立ち止まって下連打してれば無敵」です。ではただのつまんない無敵ゲーかというとそうでもなく、スコア計算の仕組みが本作を緊張感のあるゲームにしています。
本作ではノーダメージで連続して敵を倒すとクードス(点数みたいなもの)に倍率がかかります。ご丁寧に、一定のラインを超えると専用の歌が流れる力の入り様。このクードスはステージ中の特定のポイント(あるいはステージクリア)で「精算」をしないと手に入りません。で、一発でもダメージを受けると無くなってしまいます。この「ダメージ」は上述のダメージ無効を行ってもアウト。
クードスはただの点数ではなく、ステージクリア後に手に入る素材の希少度にも関わってくるため、可能な限り沢山欲しい。ので、ダメージ無効があろうが無かろうが「出来るだけダメージを受けずに、出来るだけ素早く攻略する」ことが求められます。なので無効化があっても緊張感は保たれる一方で、クリアするだけならダメージ無効を使っての進行も可能(まだ全ステージは見てないけど、たぶん)になっています。
経験値によるレベルアップや入手した素材で装備が作れたりという成長要素もあり。
シナリオも力が入ってるっぽくステージ中もすげー喋るのはいいのですが、この雑談のウインドウがかなり邪魔な上にオプションが「ウインドウ+音声」「ウインドウのみ」「完全OFF」しか無いのは非常に疑問。どう考えても「音声のみ」がいるだろ!
ダウンロード専売ながらやや高額(1960円)ですが、手応えのあるアクション、柔軟な難易度、やり込み要素、力の入ったシナリオ、フルボイスで歌まで何曲も入ってて、パッケージにも引けを取らないクオリティです。というかパッケージにしなかったのはたぶんインティ・クリエイツが製造流通コストを持てなかったからだと思う。
最後に。「ラノベアクション」と題し、タイトルからしてルビ多めのテキストですが、嫌いじゃない。「迸れ!蒼き雷霆(アームドブルー)!」
その後最初のボス戦をプレイ。
本作はほんとによく喋るゲームで、特にボス戦中はボスとガンヴォルトが会話しっぱなし。戦闘前の短いデモだけでは分からないボスの性格なんかも見え、勿論フルボイス。本当に豪華なゲームだと思う。
のですが、会話聞くためには上述の「テキスト表示ON」が必須。ウインドウは画面に被りにくいように斜めになってはいるけど、それでも被らないわけじゃない。ただでさえ難しめのゲームだし、特にボスは画面全体を使った攻撃をしてくるので、一部であっても視界を塞がれるのは非常に厳しい。
アップデートで「音声のみ」追加されないかなー。