体験版プレイ。
本作は海外のBrace Yourself Games開発のローグライクRPGで、特徴はローグライクなのに"リズムゲー"であること。どういうことかと言うと、通常のローグライクは「自分の一手→敵の一手」という順番で進行し、自分が入力するまでは場面が進行しませんが、この「自分の一手」がBGMの拍に合わせてやってきて、そこで入力しなければ手番をスキップすることになります。勿論敵も拍に合わせて動くので、何も入力しない場合は一方的に攻撃されることになります。一定のリズムで次の手を入力しなければならないため、必然的に一瞬での適切な判断を求められます。
というところまでが予め知っていた情報で、「ローグをリズムに乗せただけか」くらいの印象でしたが、実際遊んでみたらこれがかなりよく出来てる。
まず「リズムゲー」ではありますが、あくまで「一定のリズムで入力させる」ことが目的なようで、入力タイミングはかなりファジー。で、一手の判断にかけられる時間が極少な分、ローグ部分がかなりシンプルな調整。例えば、装備スロットが限られていて拾ったアイテムは即装備だったり、"向き"の要素がほぼ無かったり、敵に体当たりするだけで攻撃出来たりと、「基本動作がほぼ十字キーだけで行える」ようになっています。
また敵がガッチリパターン化されていて「どんな武器でも立ち回り方次第で全ての敵を倒せる」ことや、1ゲーム単位が4フロアであること、経験値による道中のレベルアップが無いなど、リズムに乗って遊ぶ上でどうすると気持ちいいか、どういう要素が不要かをしっかり考えて要素の取捨選択が行われています。
それから「BGM(入力タイミング)を早める罠」「BGMが終了すると時間切れ(強制的に次のフロアへ移動)」などリズムが加わったことで実現出来る要素もしっかりフォロー。日本語版ではダンガンロンパのアレンジBGMなんかも使えるみたいで、DLCで追加曲とか出したら面白いんじゃないかなー。
「拾った(買った)アイテムはロビーにプールされ、以降ドロップアイテムで出る様になるが、逆に『出現禁止』にも出来る」のも面白い仕様。要は「要らんアイテムは出現しないように出来る」ということなので、プレイ回数を重ねてプールアイテムが増える毎に必要なアイテムだけを選べるようになる(はず)。判断時間が限られる仕様の中で、回数を重ねる毎にじわっと強化される要素としては結構いいとこ突いてると思う。
さらに、プレイヤーキャラクターによってもゲーム性が変わります。スタンダードな主人公から、攻撃力が異なるなどのパラメータ違い、「リズムを外すと即死」とか「リズム入力が無くなる」という変わり種までいます。ただこのゲームローグとしてはシンプルなんで、たぶんリズムが無くなったらあんまり面白くないと思いますが。「坊さんがコインを拾うと即死」ってのはなんか海外っぽいなー。
ということでかなり気に入ったのですが、一点、タイトルがあまりにピンと来ないのはなんとかならんかったのだろうか。原題ママなんでしょうがないのかもしれないけど、例えば「ネクロダンサー」にするだけでも結構印象というかキャッチーさが違ったと思う。あ、タイトルの「NECRODANCER」はたぶん「NECROMANCER」の文字りだと思いますが、これも上手いこと言った感があって好き。