GarbageCompany

満つらざるとも屈せず

indivisibleクリア

indivisible 闇を祓う魂たち、クリア。

 

プレイ時間25時間以上。

 

本作はLab Zero Games開発のアクションRPG。LabZeroGamesはSkullGirlsを作った人たちの会社で、本作でもキャラクターは異様にヌルヌルそしてキレよく動きます。作中の動画をトリガーが作っているのも特徴の一つ。そのトリガーのキレキレのアニメに引けを取らない作中のアニメーションも流石で、とにかくキャラクター作画は凄いとしか言いようが無い。

 

ゲームとしては主人公が次々獲得する能力によってどんどん行ける場所が増える、いわゆるメトロイドヴァニアのフィールド探索型。バトルは4ボタンにそれぞれ仲間を割り振って戦闘する、ヴァルキリープロファイルみたいなシステムです。ですが戦闘がリアルタイムで敵味方が入り乱れて行動すること、ジャスト防御など敵の攻撃に対抗出来ること、位置関係によってリアクションが変わることなど内容はかなりアクションに近く、アドリブが効いて緊張感のある戦闘が楽しめます。

 

仲間になる20人を超えるキャラクターは非常に個性的で、動きが速いとか力が強いとかに留まらず、弾込めをして攻撃する、フィールドに罠をしかける、ゲージを消費してガードを破る、空中コンボで攻撃力が増加する、ジャスト入力で追加行動があるなど、一人一人が独自のシステムを持っているくらいの多彩さ。普段キャラクターが多いと試すのが億劫になってしまう私でも一通りのキャラクターを触りたくなり、それぞれがしっかり触り心地が異なり楽しいという素晴らしい個性的さです。

 

ストーリーは小清水みたいな顔をした主人公アジュナ(CV小清水亜美)が、細谷みたいな顔をした青年ダール(CV細谷佳正)に父親を殺されることから始まり世界を回る冒険活劇。アジュナは真っ直ぐで素直な性格ですが一方で直情的で回りの見えない子供でもあり、力を持ったことで大きな失敗をしてそれを乗り越えていく、割と王道のお話が展開されます。世界観は恐らくタイ仏教辺りがベースで、オリエンタルな雰囲気も魅力的。

 

それぞれが魅力的なキャラクター、ヌルヌル動くケレン味のあるアニメーション、キレのいいアクション、シンプルなのに奥深い手触りのいいバトルとおおよそ私の好きな物だけが詰まったゲームで、初見での「これはかなりいいぞ」感が失速することなく最後まで膨らみ続ける、心から遊んでよかったと思える良作でした。アジュナが覚えるフィールドアクションが本当に多彩で、最終盤ではセレステみたいな操作と発動管理を求められるのも、個人的には非常に楽しかった。

 

ただ一方でアラやバグも多く、折角の力の入ったカットシーンのセリフが音声ぶつ切りだったり、特定のキャラクターを仲間にするイベントが進行不能になったのは本当に残念。調べたら「強くてニューゲーム」があるみたいだったのでそこでもう一度やればいいと思ったら、スイッチ版には実装されてないし…。ゼロからもう一回やるのはしんどいので、今後実装されたら改めて遊びたいところですが、なんかここに来て開発会社がゴタゴタしてて、望み薄っぽいのが本当に残念です。