GarbageCompany

満つらざるとも屈せず

スネークパスクリア

スネークパス、クリア。

 

プレイ時間10時間。

 

本作は箱庭状の複雑な構造のステージでアイテムを集めるアクションゲーム。ロクヨンの頃に多数発売された箱庭アクションっぽい雰囲気のゲームで、インタビューによればバンカズやクラッシュバンディクーを参考に開発したとのこと。

 

特徴は主人公ヌードルが蛇であること。ヌードルはジャンプも出来ず、基本的な操作は「前進する」「頭を持ち上げる」のみ。しかしヌードルは蛇なので長い体を持っていて、移動に追従して体が付いてきて、これを柵などに絡めることで高所に登ったり、レバーを操作したりして進むことになります。

 

本作はこの「自身が蛇である」ことが全てです。このシンプルな操作系統でどうやって進むんだ?と言う戸惑いから始まり、頭の上げ下げで棒に巻き付く動きの発見、そして「胴体に摩擦係数が設定されていて、如何に地形に接地してグリップを保持するか」と言うゲーム構造の理解に至ります。慣れてくると岸壁の棒に掴まって遠くのアイテムを取ったり、天井の柵を伝って移動したりとかなり無理が効くようになって、この訳分からん操作系統を徐々に体得していく感覚は他に無い快感と言えます。

 

「移動は波状に這った方が速い」とか、「この絡み方じゃグリップ足らないからもう一巻きしておこう」とか、「ここに体掛かってるから伸びたら届くな」とか段々思考が蛇寄りになっていく作りは見事としか言い様が無い。こう言うゲームじゃ敵も入れたくなりそうな物なのに完全に排除したのも英断で、お陰で地形の踏破に集中できて、不自由な操作に四苦八苦することがストレスにならなくなっています。

 

ワンアイデアを練り上げて作られたゲームで、その独特で不自由な操作感は他に無い物であり、これまでに体験したことのないゲーム体験でした。面白かった。