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満つらざるとも屈せず

デモンエクスマキナクリア

NSW METROID DREAD

購入。

 


DAEMON X MACHINA、クリア。

 

プレイ時間19時間。

 

本作はFIRST STUDIO開発の3Dロボットアクション。オリジナルの作品ではありますが、過去に発売されたARMORED CORE(AC)シリーズの精神的続編と言えます。「自分で組んだロボットで戦う」というコンセプトに当時すっかりハマったのも懐かしい思い出。エンブレムを頑張って作ったなぁ。

 

ACシリーズもそうでしたが、本作の最大の特徴は「自分で作ったロボット(アーセナル)で戦う」こと。多様なパラメータを持つパーツを頭、体、足、両腕と組み合わせ、好きな名前を付けて色を塗ってデカールを貼り、武器を持たせます。沢山武器を持たせると重くなる、軽くすると装甲が薄くなる、対物理と対レーザーの装甲のバランスはどうするか、どの武器をメインにするか、あらゆる要素同士がトレードオフになっていて、構成を考えるのが悩ましく面倒臭くて楽しい。

 

特に本作ではオンライン対戦があるからか、(ACと異なり)「完全上位互換」というパーツがありません。どの装備も何かが向上すると何かが失われていて、こういうの考えるのが好きな人にはたまらん作りだと思います。個人的にはバランスを変えて試行錯誤というのは面倒なので、上位互換は欲しかったのですが。それから、レッグパーツが二足のみなのもACからすると寂しいところ。空中戦の比率が上がった本作では二足以外は意味が薄いとも思いますが、四脚やタンクの割り切ったアセンブルもやりたかったです。

 

アーセナルがメインの作品ですが、思いの外パイロットにも力が入っています。簡単なフレーバーテキストと思わせ振りな台詞だけだったACとは異なり、主人公を含めて搭乗者には顔と名前とリッチなポリゴンモデルがあり、所属組織と人間関係があり、ストーリーでも戦闘中でもとにかく喋りまくります。お話は濃密な人間関係をメインに構成され、それぞれの組織の内情と世界の謎に触れつつ展開されます。AC経験者としては「そうは言ってもどうせ最後は『お前は知り過ぎた』つって消されるんでしょ」と思っていましたが、これが思ってたよりみんなから大事にされてむしろ戸惑いました。

 

パイロットと言えば、撃墜されても脱出して生身で継戦出来るのも面白いところ。勿論アーセナル相手だとほぼ即死なのですが、隠れて頑張ると割となんとかなったりもします。また「生身で潜入して敵兵器を奪取して戦闘」というシナリオもあり、これも楽しいシチュエーション。

 

中盤を過ぎると人となりが知れてきたメンバーとの戦闘がメインとなり、それぞれ腕利きの相手ばかりで、それを捩じ伏せる自分にテンションが上がります。終盤にかけてはその人物の秘密や世界の謎を主軸に大きく盛り上がる展開となりますが、残念ながら私には皆様が何を言っているのかよく分からず、期待されてることは分かるけど話半分で戦いに出ていました。とにかく目の前の相手を撃てばいいんでしょ?

 

多数のパーツを組み合わせての自機構築、自在に飛行しての高速戦闘、倒した敵からパーツを奪い換装、どこかで見たシチュエーションが散りばめられた多彩なミッション、名のある強敵との撃ち合いに、見上げるような巨大な敵。とにかく男の子の好きな物を詰め込みました!という作りはACから更に進化していて、細かな要素も含めて隙がありません。メカモノのごっこ遊びとしてここまで良くできた物はそう無い。ただ個人的には、上でも書いたけど、上位互換パーツが無いために「メカが強くなっていく」感覚が薄かったのは残念なところかな。