GarbageCompany

満つらざるとも屈せず

フィンチ家クリア

フィンチ家の奇妙な屋敷でおきたこと、クリア。

 

プレイ時間2時間。

 

本作は一人称視点のアドベンチャーゲーム。フィンチ家の末っ子である主人公エディスフィンチが数年ぶりに実家を訪れるところから始まります。

 

エディス曰くフィンチ家は「家に呪われて」いて、エディス以外の家族は全員既に亡くなっています。家は増築を繰り返して多数の部屋と通路が入り組んだ迷宮のようになっていて、エディスが各部屋を訪ねる中で、家の成り立ちと家族の最後を知っていくことになります。

 

「知っていくことになります」と書きましたが、各部屋にて描かれる家族の最後は描かれ方がバラバラで、漫画調、カメラを通したもの、体験型など様々。またその内容もどう考えても現実ではないものや妄想との境が曖昧なものなど、見れば見るほど何が現実か分からなくなってきます。この「体験」の多彩さや演出の凝りっぷりは素晴らしく、淡々とバイトをこなす横でファンタジー世界を冒険するとか、カメラのシャッターを切るごとに物語が進むとか、どれも驚きのある演出です。テキストが(物理的に)絡んでの演出も多いのですが完全に日本語化されていてこれも素晴らしいです。

 

しかし一人称視点、演出ごとに視点の高さが変わる、薄暗い家、死を扱う全体に暗い演出が相まって、3D酔いがかなり酷い。こんな短いゲームなのに挫折しかけるくらいには酷かった。演出もいいし最初テレビでやってたのですが、耐えかねて途中から手持ちに切り替えました。

 

短い作品だし演出は凝りに凝っていて、自分で操作するゲームならではの演出も多く、一度体験してよかったとは思います。