GarbageCompany

満つらざるとも屈せず

さかだちの街コンプ

さかだちの街、コンプリート。

 

プレイ時間12時間半。ウラ番組全クリア、リモコン全回収。

 

本作はMarudice開発のパズルゲーム。アクションぽい見た目ですが操作技術が必要な場面は無く、純粋なパズルゲームです。

 

主人公のウララはテレビ番組のレポーターで、「サカダチ現象」のレポートのためにあちこちを訪れます。本作のコアであるサカダチ現象は「ウララがさかだちをすると、ウララ以外の物の重力が逆さまになる」という現象。地面に置いてある箱はさかだちすると空に向かって落ちていきます。それからフィールドにあるスイッチを押すと画面が上下逆になる「はんてん放送」になります。はんてん放送は見た目の他、さかだちと逆に「ウララだけの重力が逆さま」になります。本作はさかだちとはんてんのギミックがコアであり全てで、直感と異なる重力を乗りこなしてパズルを解くゲームです。

 

パズルとしては、とにかくややこしい。重力の動きが直感と全く合わないため何にどう影響するのか想像しにくいし、その他のサブギミックもこれと絡んでとにかくややこしく、終盤になっても「慣れで大体分かる」みたいなことは皆無。ちなみにメインストーリーはチュートリアルみたいな物で、特に悩まずたぶん2時間くらいでクリア出来ますが、クリア後の「ウラ番組」に入ってからが本作の真骨頂。ということで以降はウラ番組の話。

 

ウラ番組はギミックの絡み合い方が本編の比ではなく、初見で解けるどころか解法を筋道立てて考えられることもほぼありません。初見で呆然、色々試しているうちに方向性が見えてきたり見えてこなかったりして、ステージによっては何か分からんけど抜けられたところとか、たまたま抜けたけどたぶん同じこと二度と出来ないな…みたいなところもありました。仕掛けが沢山絡んでいる複雑なステージよりは、ただ箱が3つ置いてある、みたいなステージの方が選択肢が無数になってしまい難しかった。

 

ということで本作は「とにかくややこしいパズルゲーム」なのですが、意地悪な仕掛けや初見殺しのトラップは無く、とにかく丁寧に作られています。オブジェクトの配置や地形、仕掛けなどに一応のヒントも出されているし、場数を踏んでどういうことが"出来ない"のかが見えてくると選択肢も絞れるようになってきて、全く解けない時も半日くらい置いて考えると分かったりもします。相当複雑なパズルですが必死に考えると光明も見えてきて、結局私はヒント無しで全部攻略出来ました。

 

複雑で難解ですがじっくり落ち着いて遊べて、沢山の閃く瞬間があり、核心を掴む爽快感があり、遊んでいて物凄い楽しいゲームでした。かなり好み。