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満つらざるとも屈せず

ノーモアヒーローズ2クリア

NO MORE HEROES 2、クリア。

 

プレイ時間10時間半。

 

本作はグラスホッパーマニュファクチュア開発の3Dアクション。殺し屋のトラヴィスが殺し屋ランキングのトップを目指してランカー達と戦うゲームです。先日1をプレイしたばかりなのでそこからの比較が感想のメインとなりました。

 

まずアクションとしては、前作とそれほど大きな変更は無し。元々手触りのよかったアクションですが、コンボが滑らかになり、プロレス技は強化され、エフェクトが派手になったこともありより爽快に戦えるようになりました。ボーカル入りのBGMが増えて全体にややオシャレな雰囲気になった気がする。一部だけですが別キャラでも戦えるようになったのは面白いですが、どのキャラも基本的な操作感がトラヴィスと変わらないのは勿体ない。

 

ゲームの流れは「無駄で冗長なのが面白いでしょ」という前作から大幅に改善。マップが無くなり、移動や探索は全カット。ランク戦の挑戦料も無くなり、無駄な金策も全く不要になりました。

 

買い物に使うお金はアルバイトで稼ぎますが、このアルバイトやトレーニングはファミコン調のミニゲームになっていて、どれも結構よく出来てて面白い。この他にオリジナルのシューティング(これは前作にもあったけど)や架空アニメのオープニングアニメ(歌入り)なんかもあって、前作からの予算増を感じます。

 

モデリングは前作も良かったけど、今回は更に力が入っています。特に女性キャラは力が入っていて胸も尻もボインボイン揺れる。前作よりリアル調というか外人顔になり、欠損表現も前作より派手で露悪的になっててこの辺は好みの分かれるところ。ちなみに本作は海外版基準で規制無しベースですが、オリジナルのWii版は規制によって欠損表現は出来なかったはずなので、殆どのシーンは演出が意味分からない状態だったんじゃないかな。

 

あとはシナリオですが、これは今回結構雰囲気が変わりました。ランキングが51位から始まって(前作は11位から)、沢山戦うかと思いきやまとめて何十位も上がったり、戦っても上がらなかったり、寝てる間に別の人が倒してたりします。前作ではバイト→ランクバトル→1ランク上昇という流れを最後まで繰り返しましたが、今回はとにかくプレイヤーの体験を安定させないようにハズしまくって来ます。ふざけたシナリオは前作よりスケールアップして、急に巨大ロボバトルになったりします。が、今回基本ラインが殺された友達の復讐で、殺し屋の罪みたいな話も多くてベースがシリアスなのでどうも乗り切れない。

 

前作で悪かった部分は大体修正されていて、演出は派手になりおふざけもスケールアップ、モデリングも向上してよりエロカッコよくなっていて、ミニゲームのクオリティも申し分無く、シナリオも先の読めない展開が続く。間違いなく"よくなった続編"のはずなのですが、冗長部分が無くなったためか全体にどうもサラっとしてるのと、シリアスが重過ぎて単純に笑って見られない。そして最後に戦うラスボスが度を越えて面白く無い(理不尽に強いのとずっとゲラゲラ笑ってる)こともあって、読後感がどうしても面白かった感じになりません。間違いなくどの要素もよくなってるのに…ゲームは難しい。

 

ノーモアヒーローズクリア

NO MORE HEROESクリア。

 

プレイ時間は1周目クリアまで14時間、2周して18時間。

 

本作はグラスホッパーマニュファクチュア開発のアクションゲーム。アクション!美女!プロレス!カッコいいカットシーン!冗長なアルバイト!考えても意味の無いハズし!とSUDA51の好きな物を詰め込んだ作りが特徴。

 

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オリジナルはWiiで発売されていて、遊んだのは14年前みたい。前回遊んだ時も書いていますが、セーブポイントのポスターからのシームレスなゲーム起動とか、軽薄で間抜けでオシャレで意味のないシナリオとか、今遊んでも演出なんかは全く古びていない。画面切り替えまでカッコいいのは流石。でも今のスリープが主体となったゲーム機では「ゲームの起動」というのが昔ほど頻繁に行われないので、起動シーケンスのカッコよさは殆ど伝わらない気がします。

 

アクションとしては手触り重視で作られていて、全体に気持ちよく遊ばせてくれます。間でビーム・カタナをシャカシャカ振って充電しないといけないのもいいアクセント。

 

無駄に街中を走り回って意味のないミニゲームやらされる仕掛けなんかは、「無駄なのが面白いでしょ」ということで意図的に冗長に作られていると思いますが、改めて遊んでみると、街がそれほど広くないのもあって不快感と笑いのギリギリ中間…やや不快寄りくらいの落としどころ。

 

1ダメージ即死のバトルとか「こんなん出来るか!」というミッションも散見されますが、大体のことがコンプしてもご褒美も無く、やりたくないことは別にやらなくてもいい作りなことでなんとかバランスが保たれている感じ。この仕様でファストトラベル無いとかも現代ではありえないんだけど、ノーモアヒーローズだと「いやわざとやってるんですよ」と言われるとそういうものかな…と納得しかけます。

 

エンディングの「続編は無いよ」→TO BE CONTINUEDの流れも含めてSUDA51の外連味が遺憾なく詰め込まれた意欲作でした。結果として続編は発売されたわけですが、続編がゲームとして面白くなっているとしても、本作の尖り具合を超えられるかな。

 

カテゴリーIクリア

カテゴリー I ~死線上のサバイバー~、クリア。 

 

プレイ時間4時間。

 

本作はorange開発のアドベンチャーゲーム。orangeと言えばロマンティックゲームなのですが、本作はロマンティック要素無しのノベルゲームとなっています。

 

ショッピングモールで大規模な爆発事故が発生、被害者多数のため全員の治療は出来ず、特に重篤なカテゴリー1の被害者10名の中で救えるのは3名だけ。トリアージの判断基準として「生きる意志」を測るため、集中治療室の10名にはフルダイブVR空間で人狼やってもらいます!という設定。

 

ゲームとしては人狼ゲームその物を遊ぶグノーシア型ではなく、人狼ゲームを題材にした物語を読むレイジングループ路線。選択肢は出るけど外れを選んでも殆どは「そうじゃないはずだ!」とか言って修正され、事実上一本道のゲームです。一本道だけど最後の分岐が「正解を選んだ数」で分岐するため、2周目以降はここの正解選びがゲーム性と言えるかな。

 

一本道の人狼ノベルでもレイジングループは面白かったですが、本作は高い点は付けられません。

 

まず、人狼ゲーム自体が3回戦しかなく分岐もほぼ無いため、テキスト量が圧倒的に足りません。このため10名の参加者は殆どキャラの掘り下げがされず、顔と名前が一致するか怪しいレベルの思い入れ。おかしな性格をしていても、ただ性格がおかしい人という以上の背景がありません。人狼ゲームなので「〇〇が××を疑ってたということは~」みたいなテキストが続きますが、名前を見ても誰だっけ?というところから考えるので、ゲームの流れを理解するのが非常にしんどい。

 

理解がしんどいしそれほど分量が無いので同じシーンをスキップしまくって正解探しをしますが、スキップが強力過ぎて既読も未読も関係なくすっ飛ばしてしまい、いよいよ内容の理解を断念。

 

ネタバレとなるのですが、爆発事件には隠された陰謀があって、主人公はなんやかんやこれを解決。俺たちって最高の仲間だぜ!みたいなエンディングとなりますが、いや、そんなお互いを理解するほどの会話があったか…?

 

ボリュームを期待するゲームでは無いし短いのはいいのですが、それにしても薄味で終わってみると印象に残っている部分がありませんでした。

 

安価ワイヤレスイヤホン購入

DAISO 完全ワイヤレスイヤホン DG036-01

購入。

 

SOUNDPEATS SONICについて、ここ数か月、たまに右耳が聞こえなり、放っておくとたまに復帰するという挙動でしたが、ここへ来て遂に全く聞こえなくなってしまいました。

 

購入が2023/11/5なので、保証期間だぜ!と思ってサポートに問い合わせたのですが、「Amazonで買ってないとサポートは無い」とのことで無事死亡。

 

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SONICはaptX adaptive対応、ノイズキャンセル、片耳使用可能、物理ボタン操作と私の欲しい機能を全部満たした上で4000円程度とコスパでこれを超える物は無く愛用してきましたが、この辺でもっと下を経験しておけば、自分にとっての必須機能を絞り込めるのでは?と思い一番安い奴を買ってみました。

 

ということでDG036所感。

  • 鳴らした瞬間に音がショボい!中音以外がスカスカで「そういえば安いイヤホンてこういうのだったわ」と思い出す。
  • 操作用の物理ボタンはかなり反応が悪く、意識して強めに押し込まないと反応しない。ゲームモード切替の3クリックは意識しても成功率50%くらい。
  • 片耳使用はそんな使うわけじゃないけどあるとたまに便利。この値段で付いてるのは素晴らしい。
  • 一番心配していたSBCの遅延については、意外とあまり気にならない。アニメ視聴だと分からないレベルだし、以前かなり気になった実写の歌唱なんかも「言われれば遅れてるかなー」くらいの感覚。
  • 遅延についてはたぶん遅延してないということではなくて、ワイヤレスイヤホンで映像を見る経験を重ねた結果感覚が鈍くなってるんだと思う。「遅延してるのでは?」と疑って見て遅延してるか判断付かないなら自分に取ってはそれで別にいいんではないかと思う。気になったらゲームモードもあるし。
  • 逆に意外と気になったのはノイズキャンセルが無いこと。これまでは常時ONだったので気にしていませんでしたが、洗い物をしながらだと音が聞こえないレベル。たぶん電車とか乗ったら何も聞こえない。

 

いい所悪い所ありますが、1100円という値段を考えると破格の性能だと思います。SBCでも我慢出来そう(でも安全装置のゲームモードは欲しい)なのと、ノイキャンは欲しいということが分かったのは収穫でした。暫くはこのまま使ってみて、壊れるか我慢出来なくなったらもう少しいいのを探そうかな。

 

【後で気付いたこと追加】

  • デフォルトボリュームがかなり大きく、ボリュームを記憶しない接続先だと毎回爆音になってて危ない。
  • 電波が弱い。耳を手で覆うと切れる。遮蔽物が無くても3mくらいで不安定になる。

 

未然探偵クリア

未然探偵 The Protea Cases、クリア。

 

プレイ時間5時間半。

 

本作はorange開発、ゴシックマーダー、少女首領に続くロマンティックミステリー。公式曰く「誰もが手軽に、あらゆるドキドキを楽しめるゲームです」とのこと。

 

主人公の探偵助手、伊月千春はなんやかんやあって、これから起こる犯罪を通知するアプリである「プロテア」を手に入れます。プロテアは強固な認証機能によって千春以外には使えなくなってしまったため、犯罪を未然に防ぎたい関係各所は千春に協力を要請することに。イケメンの警察官、イケメンの探偵の上司、イケメンの謎の少年と協力し、犯罪を未然に防ぐ「未然チーム」出動!

 

ゲームとしては大体いつも通り。ストーリーは山谷ありますがゲームとしては難しくなく、なんとなく読んでいればどんどん犯罪を防止出来ます。使いやすいいつものIFもあってこの辺りのどっしりした安定感は流石。

 

プロテアの犯罪予測はかなり高精度で、「殺傷事件」を防ぐために目の前で対峙している犯人が火炎瓶を取り出したら即時「放火事件」に通知が切り替わるほど。いやそれなら最初から放火も予測してくれと思わなくもない。プロテアのロジックは一応それっぽく色んな理屈が並べられますが、現実にこの内容で通知したら通知だけで各所がパンクしそう。

 

今回特徴的なのが、舞台が現代の新宿なこと。過去作も色んな事件を扱ってきましたが、現代が舞台だと犯罪の生々しさが違う。自分を馬鹿にした世間に復讐したい通り魔とか、軽い気持ちで特殊詐欺の受け子やってる高校生とか、リアル過ぎて物語に没入しづらい。マフィアのボスやります!みたいなファンタジー感て結構大事だったんだなと思います。

 

千春は自分に自信が無く引っ込み思案で、「気になることがあれば相手が誰でも何を言ってもいい」みたいなこれまでの主人公と比べるとおもしれー女感は薄目。でも対人が弱めな分行動力が突出していて、「危ないからここに居ろ」「役割分担であれをやれ」と合意した後で「でも私の方でも何か調べられないかな?」「あの人とは私が話さなくちゃいけないんだ!」と単独行動。なので大体、千春が単騎突入して案の定ピンチに→イケメンのどれかがギリギリで助けにくる、という話になります。ピンチでハラハラ、というよりはいやもう少し自重しとけよと思うシーンも多かった。

 

サクっと手堅く遊べて、シナリオは小さく始まって大きな事件の解決に綺麗に収束、安心して遊べるいつものロマンティックミステリーでした。面白い!というわけじゃないんですが、なんとなく手に取って遊んでしまう。

 

あとメインビジュアルがアンバランスなのがちょっと気になる。4人目が居たけど消えたようなレイアウト。

 

さかだちの街コンプ

さかだちの街、コンプリート。

 

プレイ時間12時間半。ウラ番組全クリア、リモコン全回収。

 

本作はMarudice開発のパズルゲーム。アクションぽい見た目ですが操作技術が必要な場面は無く、純粋なパズルゲームです。

 

主人公のウララはテレビ番組のレポーターで、「サカダチ現象」のレポートのためにあちこちを訪れます。本作のコアであるサカダチ現象は「ウララがさかだちをすると、ウララ以外の物の重力が逆さまになる」という現象。地面に置いてある箱はさかだちすると空に向かって落ちていきます。それからフィールドにあるスイッチを押すと画面が上下逆になる「はんてん放送」になります。はんてん放送は見た目の他、さかだちと逆に「ウララだけの重力が逆さま」になります。本作はさかだちとはんてんのギミックがコアであり全てで、直感と異なる重力を乗りこなしてパズルを解くゲームです。

 

パズルとしては、とにかくややこしい。重力の動きが直感と全く合わないため何にどう影響するのか想像しにくいし、その他のサブギミックもこれと絡んでとにかくややこしく、終盤になっても「慣れで大体分かる」みたいなことは皆無。ちなみにメインストーリーはチュートリアルみたいな物で、特に悩まずたぶん2時間くらいでクリア出来ますが、クリア後の「ウラ番組」に入ってからが本作の真骨頂。ということで以降はウラ番組の話。

 

ウラ番組はギミックの絡み合い方が本編の比ではなく、初見で解けるどころか解法を筋道立てて考えられることもほぼありません。初見で呆然、色々試しているうちに方向性が見えてきたり見えてこなかったりして、ステージによっては何か分からんけど抜けられたところとか、たまたま抜けたけどたぶん同じこと二度と出来ないな…みたいなところもありました。仕掛けが沢山絡んでいる複雑なステージよりは、ただ箱が3つ置いてある、みたいなステージの方が選択肢が無数になってしまい難しかった。

 

ということで本作は「とにかくややこしいパズルゲーム」なのですが、意地悪な仕掛けや初見殺しのトラップは無く、とにかく丁寧に作られています。オブジェクトの配置や地形、仕掛けなどに一応のヒントも出されているし、場数を踏んでどういうことが"出来ない"のかが見えてくると選択肢も絞れるようになってきて、全く解けない時も半日くらい置いて考えると分かったりもします。相当複雑なパズルですが必死に考えると光明も見えてきて、結局私はヒント無しで全部攻略出来ました。

 

複雑で難解ですがじっくり落ち着いて遊べて、沢山の閃く瞬間があり、核心を掴む爽快感があり、遊んでいて物凄い楽しいゲームでした。かなり好み。