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満つらざるとも屈せず

まもって騎士開始

みんなでまもって騎士、開始。

 

本作はAncient開発のタワーディフェンス風アクションゲーム。徹底した「レトロテイスト」が特徴で、映像はもちろんドットだし、同社の古代祐三によるファミコン(風)音楽、紙(風)の取説から、カセットの接触が悪くてバグる演出とか、ビックリマンっぽい絵、昭和っぽいローマ字表記("MAMOTTE NAITO"とか)までとことん拘っています。

 

ちなみにゲーム部分はというと「大量に沸く敵を防いで殲滅する」というタワーディフェンスというか無双系のアクションで、見た目はともかく中身はレトロではありません。

 


本作はとにかく仕様が練り込まれていて、リスクとリターン、リソース割り振りを常に求められます。

 

ゲームの基本ルールは「姫を守りながら敵を殲滅する、姫がやられたら負け」とシンプル。自分で戦う以外にバリケードや砲台も利用して大量の敵と戦います。

 

プレイヤーキャラは6人で、「攻撃力が高い」「素早い」「強力な魔法が使えるが打たれ弱い」「飛び道具持ってる」などそれぞれ特性が異なります。「経験値」みたいな物による性能の底上げは無く、各キャラクターは「スキル」と「武器」を獲得することで強化されます。スキルと武器は戦闘で手に入る「素材」から作成され、この素材はキャラクター間で共通です。つまり「他のキャラクターで遊びたいから経験値稼ぎから始める」みたいな手間がありません。

 

では「レベル」が無いのかというと「戦闘毎にLV1から」という掛け捨ての形で存在します。上記スキルにはそれぞれ解放レベルがあって、例え強力なスキルを持っていてもLV1では発動出来ません。戦闘中のレベルアップやバリケード強化には戦闘中に手に入る「お金」が必要です。ではお金がある限りレベルアップすればいいかというと、お金は戦闘から持ち帰って拠点の強化にも利用するため、出来るだけ節約して持ち帰りたいところ。「いくら強力なスキルでもレベルが低いと意味が無い。レベルを上げるのにお金が必要。お金を使い過ぎると拠点が育たない」という葛藤が常に付きまとい、「レベル低いけどお金が勿体無いからこれで頑張る!→死亡ペナルティでごっそり減額」ということもよく起こります。

 

これ以外にも「いくらレベルを上げても姫から離れるとレベルが下がる、でも敵の拠点は遠方にあり、これを潰さないと戦闘が終わらない」とか、とにかく常に天秤が揺れ続けるゲームという印象です。よく出来てる仕様だけど、安定しない状況にはストレスも感じます。

 


キャラクターは、遠距離持ちのアーチャーで最初遊んでたけど、敵が固くなると突破力の無さがあまりにしんどく、アマゾネスにチェンジ。こっちは突破力は勿論、多少無理しても大丈夫な体力もあり、遊びやすい。

 

難易度が高めで突っ込んで遊ぶと辛そうなので、他のソフトと両輪で遊ぶといいかもしれん。