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満つらざるとも屈せず

アースウォーズクリア

EARTH WARS、クリア。

 

プレイ時間27時間半。スキルツリー全開放、ミッション全部クリア。EASYだけど。

 

本作はワンオアエイト開発のアクションゲーム。真っ先にこれを言うのはどうかと思いますが、まず特徴的なのは500円と安いこと。そこそこきちんと作られたアクションなのでこの価格は完全に破格と言えます。

 

ゲームとしてはミッションクリア型でハクスラ寄りのアクション。破壊の手応え、爽快感を重視した作りで、大きめのキャラがビュンビュン飛び回り、沢山の敵をバンバン破壊していきます。巨大なボスも出てきて暴れまわってからバラバラに破壊されます。敵のバリエーションは豊富で、それぞれ見た目も動きも特徴的。きちんと攻略する楽しさを感じられるように作られています。

 

主人公の攻撃手段もかなり豊富。武器種だけ見ても剣、銃、長剣、弓、手裏剣とそれぞれ全く手触りの異なる武器が用意されています。特に弓は「矢を打ちまくって、刺した本数に応じてキックの攻撃力が上がる」という変わり種。更に各武器種の中でも各武器に個別の特徴があり、全部試すのは嫌になるくらいのバリエーションが用意されています。

 

ストーリーも力入ってる。侵略された地球を舞台に、主人公をはじめ侵略者の素材を取り込んだ生体兵器が反抗していく話で、フルボイスだし、会話シーンで出てくる立ち絵も気合入ってる。ストーリー自体はそれほどボリュームがあるわけではありませんが、各ミッションの依頼文で補間されたりサブストーリーが進行したりして、遊んでいるとかなり厚さのあるシナリオに感じます。オチから2周目の流れも皮肉が効いてていいと思う。

 

自機、敵、背景、それにストーリーの立ち絵は描き込まれているし、モーフィングで常にウネウネ動いていて実態以上にリッチに感じます。本作は恐らく少ないリソースで作られたゲームだと思いますが、その配分とそれをリッチに見せるのが異様に上手い。アクションの手触りとバリエーション、一枚絵の描き込みに全突っ込みして、薄い部分をテキストの内容や素材のモーフィングで厚く見せていて、実際遊んでいて安っぽさを感じるシーンは殆どありません。本作がやたらコスパが良く見えるのはリソース配分の妙だと思います。

 

続いて悪かった部分も。本作は概ねよく出来たゲームと言えますが、遊んでいると目につく良くない部分もあって、手放しで人に勧め辛いです。

 

まずはいきなりゲーム性と関係無いですが、一番辛かったのが味方の文句。ゲーム中は常に味方がぞろぞろ付いて来ますが、戦闘が始まるとスッと消えてしまいます。では何のために居るかというと、状況に応じて台詞を喋るため。しかし体力が減ってくると「体力が減ってるぞ!」「何やってるんだ!」「早く回復しろ!」となんかずっと文句言ってくる。本作は体力の回復手段が乏しく、回復しろと言われても任意回復は非常に難しいのですが、それを戦闘になると消える味方にチクチク指摘されるのは本当にストレス。体力が減ってる時というのは負けてる時なのも良くない。

 

またゲームは爽快寄りのデザインですがバランスが適当で、難易度の波が滅茶苦茶。基地ステージのボスは後述のギミック+回復も持っていて全く勝てず、難易度を下げて突破しました。被ダメ時に無敵が無いのも辛いところ。ビームとか射撃、連打攻撃など弾数が多い攻撃を食らうとあっという間に体力が無くなってしまいます。特にラスボスはバラマキ弾とか判定が長時間発生するような攻撃を撒き散らしてくるので全然安定しない。

 

それから、ステージデザインがあまり有効に働いていない。地底のステージはあちこちで火が噴出していて動きを制限される。雪のステージは白飛びして敵弾やアイテムが見辛い。そして基地内では重力方向が変わる仕掛けとバラまかれる麻痺罠で動きが阻害されます。全体に「ビュンビュン飛び回って気持ちいい」という本作のいい所を阻害する作りになっていて勿体ない。踏破した基地で毎回扉のスイッチ押さないといけないのはなんかプログラムの制約とかなんですかね。一応、クリア後くらいになると主人公はほぼ無敵になって状態異常も効かなくなるので、そこまで行けば爽快なゲームにはなります。

 

後は進行に緊張感を持たせるためか、節目の「緊急ミッション」までに時間制限が設けられていて、時間が無くなると緊急ミッション以外は受けられなくなります。が、緊急ミッションに失敗すると「特例で」他のミッションも受けられるようになります。なので時間制限には実質意味がありません。またこの特例の間は画面が真っ赤になるのですが、クリア後なんかはずっと真っ赤で目に痛い。

 

全体の感想としては、まずよく出来たアクションゲームで、手触りやバリエーション、シナリオも少ないリソースを感じさせない配分の妙を感じます。しかし良くない部分もそれなりに目につき、振り返ってみると良し悪しが混ざって凸凹した印象です。でも500円なことを鑑みて高得点、みたいな。ワンオアエイトという会社は結構印象よくなったので、同社のLOST EPICもやってみたい。