GarbageCompany

満つらざるとも屈せず

Mighty No.9クリア

Mighty No.9、クリア。

 

プレイ時間5時間半。

 

 本作はロックマンの生みの親である稲船敬二キックスターターで資金調達し、近年のロックマン的な物全てを作っているインティクリエイツと組んで作ったロックマン的なゲーム。キックスターターは資金が集まること自体がそんな多くない(と思う)ですが、本作はそのネームバリューと稲船敬二の発言の話題性もあり、早々に資金が集まった上にストレッチゴールも達成し、各プラットフォームで制作されることになりました。

 

さて本作は、その立ち上がり方に期待される通りのクラシカルな2Dアクション。ジャンプとショットを基本とするシンプルな操作と、個性豊かなボス達、そしてボスを倒すとその能力を吸収して新しい武器が、というように立て付けはまんまロックマン。一方で「アクセラレート」と呼ばれる地上空中とも無制限で使えるダッシュ機能を標準搭載。アクセラレートは通常のダッシュ以外に「弱った敵を吸収出来る」機能を持っていて、これによるスピーディなステージ展開とスコアアタックが熱いゲームとなっています。

 

ボス達はフルボイスで、その背景や言動、また倒したボスが別のステージで乱入して助けてくれることもあり、演出はとても豪華。というか手触りはクラシカルだけど演出全般は現代に合わせた豪華な物となっています。まぁ、ステージ構成にやたら即死罠が多いのはどうかと思うけども。

 

ということで稲船敬二はバッカー(資金提供者)が期待した物を正しく作ってハッピーエンド…と言いたかったのですが、私がプレイしたPS3版では、処理落ちが余りにも酷過ぎる。上述の通り本作は「即死罠多めのステージを、アクセラレートを起点としてスピーディに駆け抜ける」という作りなのですが、「ダッシュした瞬間フレームが飛んで、次の瞬間には穴の底」とか「見えない間に発射された敵弾が見えない間に着弾」など、「たまに処理落ちする」程度ではなく、なんでもないシーンでもガックンガックン。ステージによってはゲームにならないレベルのこともあり、ゲーム性が、難易度が、とかいう前に遊ぶ気にならない。

 

(PS4やPCなど他プラットフォームではこんなことは起こらないと期待した上で、)現代のゲームはマルチプラットフォームにする場合、各環境で開発するのではなく、PC用に作ったソースをコンバートするもんだと思いますが、それにしてもPS3版はチューニングが足りなすぎる。"あの"稲船敬二とインティクリエイツが「PS3版はこれでオッケー」としてリリースしたことがまず悲しい。携帯機(3DS、VITA)は未だに発売日が決まっていませんが、この様子じゃまともに動いて無いんだろうなーと思ってしまいます。

 
キックスターターのゴール設定により、開発が始まる前からマルチプラットフォーム対応することだけ決まっていたこと。クラシカルアクションとは言え、現代に制作するに辺り豪華な演出を入れざるを得なかったこと。開発が難航してテスト期間がそれほど無かったと推察されること。原因は色々あるのでしょうが、期待していただけに本当に残念でした。