NO MORE HEROES 3、クリア。
プレイ時間29時間。
本作はグラスホッパーマニュファクチュア開発の3Dアクション3作目。2から10年空いての新作ということで、操作方法は一新、アンリアルエンジンを採用してグラフィックもリッチになり、どこかインディーズ感のあった過去作と比べると「現代のゲーム」になった趣があります。
まずアクションとしては、これまでのビームカタナ、スープレックスに加えて、4種類のデススキルが使用可能になりました。スープレックスで電力が回復するようになったのもいい変更で、アクションとして派手に手触りよく、テンポもよくなっているのに加えて行動の選択肢が増えたことで流れるように気持ちよく戦えるように。敵も雑魚敵からきちんと個性付けがされて、ただ連打してるだけでは勝てないようになった結果、相手をよく見て隙をついて攻撃し、きちんと考えると圧倒出来るといういいバランスになっています。とにかく動かしてて気持ちいい。
1では冗長とされ、2で削除された結果今度はやや物足りない感じになったマップ探索は、今回フィールドを広げて探索物を増やすことで復活。バイクがワープしてくるようになってストレスが減ったこともあり、ついついずっとウロウロしてしまう好要素となりました。探索物はかなりの数があって集めるのは相当ダルいのですが、なんだかんだウロウロすると何か見つかるのは楽しく、プレイ時間の大半は寄り道に費やされています。
ストーリーは今回侵略宇宙人と戦うことになりスケールアップ。過去作では相手ランカーはポっと出てきて死ぬだけの存在でしたが、今回は事前に潤沢に背景を語ってキャラクターの掘り下げが行われるので毎回戦うのが楽しみ。まぁランカーの半分くらいは結局直接戦わないんだけど。AC部の演出があったり、ホラーになったり、コマンドRPGになったり、演出も外しも過去作から大幅にパワーアップ。
全体にスケールアップしつつあらゆる要素がより快適に面白くなっていて、3作の中ではぶっちぎりで一番面白かったです。アクションも探索もシナリオも手触りが分厚くなっていて、しかも快適なので触っていて楽しい。演出も隅々まで「何かやってやろう」という気概に溢れていて、引き込まれてずっと遊んでしまいます。
ということで大体満足でしたが、連作故の弊害もありました。本作は123の三作目ですが、実際には1→2→外伝→3という続き物になっています。私は外伝はやっていないのですが、どうもこの外伝で相当大きく話が動いたらしいのよね。なので過去作に出てきたキャラが全く姿が変わっていたり、立場が全然変わっていたり、知らんキャラが因縁あるっぽく出てきたりする。でもSUDA51のゲームは脈絡無くそういう演出を入れたりもするので、誰か出てくる度に「これは伏線か?そういうネタか?」と気になってしまい、没入を阻害されてしまいました。また今回SUDA51オールスターで別作品のキャラも一杯居て、内輪のパーティに紛れ込んでしまったような座りの悪さがありました。