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満つらざるとも屈せず

奪われた刻印

悪魔城ドラキュラ 奪われた刻印開封。バーローw

ここ数作迷走しているキャラクターデザインは、小畑健を起用して劇画調(?)に。ここのところアニメ調になっていたのは、「その方が売れる」という経営判断らしいのですが、個人的にはドラキュラはあんまりアニメアニメしいと合わないと思っていたので、今回は久しぶりに腰が落ち着きました。そうそう、こういうのでいいんだよ。

ドットの素晴らしさは相変わらず。毎回素晴らしいと褒めるのが難しい。今回久々に演出で驚いたのが、荒波のステージ。うねっている海面、上下する水面が合わさって、荒れた海の不安感を演出しています。決して物凄い映像ではないんですが、見た目に非常に新鮮に映りました。

毎回一ネタ入れてくる攻撃システムは、敵から奪ったグリフ(武器みたいなの)を両手に付けて攻撃する形。基本武器の存在すらばっさり捨てたのは思い切りがよくていいと思いますが、いわゆる通常攻撃でもゲージを消費するのは(すぐ回復するけど)ちょっと気持ち的に嫌かな。両手のグリフを交互に使うことで連続攻撃が出来るのは気持ちよくてグッド。レスポンスも快適で、アクション面でストレスを感じることはありません。安心のドラキュラクオリティ。

それと前作「ギャラリーオブラビリンス」からちょっとそういう傾向はあったのですが、今回は「拠点の存在」と「全体マップから各攻略ポイントを訪れる形」によって、いよいよ「巨大な城の探索」というドラキュラフォーマットからの脱却を図っているようです。確かに、巨大な城の探索はじわじわ進む楽しさがある一方で、特定の場所に行きにくいとか、巨大過ぎてなんだか分からなくなる(あとたぶん作るのが難しい)というデメリットもあるので、その辺を軽減して手軽に遊べるようにしたかったのでしょうか。

今までは「ドラキュラの討伐」という大目標一つだったところも、今回は間に「奪われた刻印を取り返す」という小目標を設定。拠点でお遣いを引き受ける「ミッション」も沢山あり、人を助けると拠点が賑わうなど、今までよりも「細かく遊べる」という感覚があります。

こういう変革はファンによって賛否あるものですが、個人的には身構えなくても遊べるというか、心理的なハードルが大分下がって遊びやすくなったと思います。非常に好感触。