GarbageCompany

満つらざるとも屈せず

ネットハイトロコン

ネットハイ、トロフィーコンプリート。

 

開封は12/9で、プレイ時間37時間。

 

本作はグルーブボックスジャパン開発のアドベンチャーゲームSNS「ツイイッター」のフォロワー数が身分を決める世界で、非リアの主人公「俺氏」がリア充を倒してのし上がって行くお話。

 

基本的には、敵となるリア充のゴシップを調査やネットで見つけ出し、相手の言葉を煽って、出てきた発言にゴシップをぶつけて嘘を暴くことで、相手の真実の姿を暴き、フォロワーを奪い取っていくことになります。…という建付けの通り、ゲーム性はそのまんま「逆転裁判」で、ゲームの展開も手応えもあの辺を想像してもらえば概ねその通り。本作では「相手の本音を覗ける」などのスキルがあってズルい!と思ったけど、そういえば逆転裁判も最近は「この発言をするとき動揺してるから嘘ですね!」とかやってたわ。

 

ネットのネタやスラングをそのまま持ち込んだノリは嫌いな人は嫌いかと思いますが、本作はこれを上手く昇華していて個人的には嫌な感じはなかった。というかこのノリからあれだけ熱いシナリオになるとは想像もしていなかった。決め台詞『リア充め、爆発しろ!』も、決め技当てて見得を切って言うとメチャクチャかっこいい。

 

あくまでも「相手のフォロワーからの心証を悪くする」のが目的なので、ゴシップは真実である必要は無く、煽り合いはノリと勢いで進行。キャラデザもよく世界観に合っていて、特にサポートAIのシルは「んまっ!」の声と声優さん(内田真礼)と共に強く印象に残りました。MCちゃんもそうだし、女性キャラが性格も見た目もやたら可愛いのよね。

 

その他細かいところだと、「ツイイッター」が「つい言った」から名付けられてる辺りは上手いなと思う。

 

熱いシナリオ、好みのキャラクター、かっこいい音楽、ネタの使い方など、居酒屋の笑い話みたいなベースをきちんと練り上げていて脱帽。面白かった。

 

マリオラン購入

iOS SUPER MARIO RUN

購入。

 

本作は任天堂スマホアプリで、タイトルの通りマリオシリーズの一作。「遂にスマホにマリオが」ということでよくも悪くも話題になっています。

 

ゲームとしては、スマホにはよくある「ラン系」ゲーム。主人公が自動で走り続けて、タップするとジャンプ、というシンプルな内容。実際私も「マリオラン」て聞いた時は「スマホで簡易版を出すけど、本編はゲーム機で遊んでね」ということかと思いましたが、実際に遊んでみると、そんなことは全くありませんでした。

 

細かいシステムの話をすると、まず「1ブロック分の障害は自動で飛び越える」のが絶妙。これは1段分の段差を超える以外に、クリボーだのノコノコだの小さい敵は何もしなくても勝手に避けてくれる。煩雑な操作に向かないスマホ向けのいい機能だと思います。更に飛び越える時にタップすると踏ん付けてジャンプが出来、ボーナスも貰えます。勿論、大きい敵、飛んでる敵や、小さくてもトゲゾーなんかはちゃんと対処しないと駄目。次に、タップする長さに応じてジャンプの高さが調整出来ます。そして、ジャンプ中にタップでクルっと回って少しだけ滞空出来ます。あとは壁蹴りなんかもある。

 

これらのアクションによって、操作はタップただ一つなのに、ゲーム中の選択肢が物凄い豊富になっています。敵を飛び越えたあと踏み台にするか、ジャンプするなら高さはどれくらいか、ハテナブロックを叩くか乗るか、分岐をどちらに進むか。1ブロック飛び越え以外は既存のマリオが元々持っているアクションですが、「ただしマリオは自動で走る」という制限を付け足した上で逆手に取ってこれだけ緊張感のあるゲームに昇華してるのは流石。

 

その他にも、踏むとマリオと時計が止まる「ストップブロック」は、一時停止した上で眼前のパタパタのタイミングを計るなど、「マリオ」っぽさを上手く落とし込んでいます。

 

このように「操作は非常にシンプルだけど、自動で進行するなかで瞬間の判断を求められる」という下地の上で生きてくるのが、今まで散々マリオを作ってきた任天堂のコース設計の妙。コース自体の作り、敵の配置、ギミックからコインの置き方まで、ある時は導線であり、ある時は引っ掛けとなる、バラエティに富んだコース群が用意されています。

 

そのコース上には通常のコイン以外にも5つのピンクコインが配置され、これをワンプレイで取るとボーナス、更に難しい配置のパープル、ブラックコインも出現。難しくなるほどにコース解析と精密な操作が要求されることになります。色コインを集められるようになったらオンライン対戦もあり、こちらはやり直し無しの一発勝負。

 

マリオのエッセンスを抽出し、スマホで遊べるように「タップだけ」の操作系に落とし込み、その操作系でちゃんと面白いようにコースを設計し、初心者は簡単に遊べて、上級者はコイン収集やオンラインでガチでやり込める。アホみたいに作り込まれた、正に理想的な「スマホのマリオ」と言えます。

 

唯一、私のiPad2だとたまに処理落ちするのが残念。まぁ古い端末だからなぁ。

 

ライダーレボリューションクリア

オール仮面ライダー ライダーレボリューション、クリア。

 

プレイ時間は、クリアまで10時間、ミッション全クリアまで12.5時間。

 

本作はDS、PSPで発売された「ライダージェネレーション」シリーズの続編。とにかく大量の仮面ライダーが出てくるアクションゲームで、よく動くドットといい感じの原作再現、何より手触りがよく人気のシリーズです。

 

今回は開発会社がセブンスコードからウィッチクラフトに変わってる様子。トラベラーズ戦記以降音沙汰が無かったライダーゲーが、最近はウィッチクラフト開発でボチボチ出ているので、バンナムが切り替えたのかな。

 

肝となるプレイアブルキャラクターは、前作(ジェネレーション2)の57から更に増加して実に79キャラ。アマゾンズやTHE FIRSTの面々どころか、なんとホースオルフェノクとハートロイミュードも参戦して正にオールスター。プレイアブルじゃないけどナスカやメズールもいてもう物量的には文句のつけようが無い。更に無料アップデートでエグゼイドのLV3やスナイプ他の追加も予告されてる。凄い。まぁ、こんだけみんな居るのに、今回はデルタも轟鬼くんもいるのに、相変わらずザビー、ドレイク、サソードはいないんですが…。

 

このただでさえ圧倒的なキャラ数に、組み合わせや敵ボスとのクロスオーバー会話まで用意され、全テキストのフォローは不可能ではないかと思われる物量となっています。

 

…っていうところまではよかったんだけど。

 


前作までは単純に横に進むベルトスクロールアクションでしたが、今回は探索型のアクションとなっています。広いマップを縦横に探索し、ライダー固有の能力でギミックを突破し、アイテムを探しながらボスの部屋を目指します。

 

まず、マップが物凄い広い上に単調。基本的に雑魚がバラバラ出てくる通路を進むだけで、たまに気を利かして出てくる変化球は「落下すると下のマップに落とされる」みたいなの。ショートカットが一応はあるものの数は少なく、とにかく見たようなマップを延々と歩かされます。

 

「ライダー固有の能力でギミックを突破」も曲者で、「空を飛べるライダーで突破するギミック」は当然空を飛べるライダーを選択していないと突破出来ません。さらに「高い壁がある」程度ならまだ空を飛べばいいんだろうなと想像出来ますが、「風が吹いてる」「バリアがある」など突破法が想像出来ないギミックについては、各ライダーの能力を総当たりするしかありません。これに、プレイアブル79人(一度に出撃出来るライダーは二人)というのが悪い方に働いて、もう組み合わせを試すだけでも地獄。

 

ちなみに、高い壁や穴は空を飛べるライダー、ピストンはクロックアップ、風は重たい(ジャンプ出来ない)ライダーやJの巨大化、バリアはパワー超強化(2号、BLACK)、細い穴の先のアイテムはワイヤー(バース、G3)で抜けられます。が、風やバリアは一度突破したら消滅しますが、穴やピストンは消滅しないため、再度通る際にはまたこの能力が必要です。

 

ギミックはマップに表示されないため、「あそこに行きたい→ピストンあるの忘れてた→本部に戻ってカブトを選択→ピストン突破→その向こうにバリアあった→本部に戻ってカブトとBLACKを選択」みたいな状況が頻発してイライライライラ。なので「本部に速やかに戻る」という需要が非常に強く、リターン能力を唯一持ったネクロムの登板率が高くなり、その結果ネクロムに食われた枠のせいでライダー連れていけないっていう。

 

それから、IFがゴミ。

 

まず表示系では、どんな画面でも、複数のアイコンを一個ずつ表示するため、表示自体が非常に遅い。んでただでさえ表示が遅いのに、カーソル位置記憶がほぼ無く、毎回1ページ目から選ばされる。しかもプレイアブルを始め物量の多いゲームなのに、リストの上下や左右が繋がっていない。

 

それからメニュー導線もゴミ。沢山のライダーが表示されて、ポイントを使ってライダーを解放する画面で、現在の所持ポイントと解放に必要なポイントが、確定後の次画面でないと見られない。レベルアップと装備選択画面が他画面と完全に切り離されていて、出撃前のライダー選択画面から直接レベルアップが出来ない。ミッション一覧でのクリアマークが、選択しないと見られない(一覧出来ない)。探索型ゲームだけど、マップはポーズ画面でしか見られない。音量等を設定する画面は「戦闘中のポーズメニュー」からしか開けない。

 

もう、メニュー移動一つするのにもイライラするし、加えて上述の通り本部に戻ってライダー入れ替えとかが多いゲーム性の上、メニューの作りの問題でメニュー画面を往復することも多く、触っているだけでヘイトが溜まっていくのが分かる。

 

あとは、探索とIFに比べれば些末なことですが、なんかアクションがもっさりしてる気がする(アクセルとかジェネレーションではメチャクチャ面白かった気がするんだけど…)とか、物量積み過ぎたせいか折角のボイスの音声がガビガビなのも気になりました。

 


圧倒的な物量、圧倒的なクロスオーバー、まではよかったんですが、それ以外の要素がとにかくゲームの足を引っ張りまくって、というか最終的にプレイアブルの物量すらゲームの足かせにしてしまって、とても面白いとは言えない仕上がりになってしまっています。ながらく続編が無かったジェネレーションの続編で、本当に期待していただけに、本当に残念です。