LEGAL DUNGEON、クリア。
プレイ時間12時間半。
本作はSOMI開発のアドベンチャーゲーム。REPLICAから続く「罪悪感三部作」の一作だそうで、遊んでいて決していい気持ちにはならないゲームです。
主人公は警察官で、犯罪の被疑者を取り調べて調書を作成します。被疑者を起訴、あるいは不起訴とするために調査資料から適切な語句をぶつけて行きます。ゲームの感触としてはほぼ逆転裁判なのですが、選択肢が膨大かつ分かりにくく、かなりの高難易度。特に二つの語句を合成する部分の難易度は凄まじい。でこれに輪をかけるのがIFの作り。各種アイコンが小さい上に離れてて選びにくい、高難易度で何回も失敗するのにテキストスキップが貧弱、雰囲気を出すために全体に画面の切替りが重めでとにかくリプレイ性が悪い。選択肢の分かりにくさ、難易度の高さ自体は恐らく狙った物で、正解に気付いてから見直すと「そういう意図で仕込んでるな」と思えることが多いのですが、IFの拙さがかなり辛かったです。
シナリオとしては「絶対的な善はいない」どころではなく最終的に大体が悪人で、凄いのは最終的にプレイヤー自身も悪人となること。ゲームの構造から計算されていて、気付くと証拠の捏造をしていたり、印象で断罪しようとしていたり、大量のポイントに快感を感じたりしてる。全体のお話も見事で、間のテキスト全部開いてから最初の方を読み直すと全く別の意図が見えたりします。ただこれも雰囲気のために間々に詩が挟まり、また行間が非常に広く取られているため読み直しや読解を無駄に難しくしている部分はあるかな。
シナリオ、雰囲気、IF、難易度の高さまで、とにかくやってると息が詰まるゲームでした。たぶんユーザの感じ方から逆算して全部作ってるんじゃないかな。面白い、つまらないという評価は意味が無いと思いますが、「上手い作りのゲーム」だと思います。