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満つらざるとも屈せず

ICEYクリア

ICEY、クリア。

 

プレイ時間4時間、難易度ノーマル、全実績取得。

 

本作はFantablade Network開発の探索型2Dアクションゲーム。対複数でのコンボと立ち回りが重要なゲームで、ゲームとしての雰囲気は朧村正なんかに近い。多彩なコンボ、無敵のジャスト回避からのカウンター、ここぞのシーンでの全体攻撃など、それなりによく出来ていて手触りは中々。ただ正直アクションゲームとしては、出来は決して悪くは無いものの突出した特徴の無い作品ではあります。

 

そんな本作はしかし、「ナレーション」の存在によってオンリーワンのゲームとなりました。

 

ナレーション(CV:下野紘)は文字通りゲームの展開を解説してくれるガイド音声で、主人公ICEYの行動に合わせて「ICEYは矢印に従って進んだ」「部屋に入ったが何もない」などと喋ってくれます。が、「矢印に沿って進んだ」と言われたら反発したくなるもので、矢印と反対に進んでみたりすると、ナレーションもそれに突っ込んだり怒ったりしてくれます。ナレーションは割と感情的で、「君は私の言うことを何故聞けないんだ!」「もう分かった!君がそういう奴ならもう口を開かない!」とエキサイト。システムリセットやプログラム変更までも駆使して修正や嫌がらせをしてきます。

 

時に怒り、時に悲しみ、軽口も叩くしメタ台詞も言い放題のこのナレーションの突っ込みがとにかく面白く、ついおちょくってみたくなるし、どうなるか見たくて裏をかいて遊ぶようになります。本作では「実績」がまたいい具体に配置されていて、実績を取ろうとすると大体の音声を聞けるように設計されています。異様に難しい箇所は実績の条件になっていないため、難易度が低めに抑えられているのも上手い作り。

 

ナレーションを翻弄しつつそこそこよく出来たコンボゲーを遊ぶ感覚で、短めの構成もあって楽しく遊べました。