ゲームデザイン、キャラクターデザインに内藤泰弘、メカデザインに藤島康介を迎え、
「全てをブッ壊すフルブレイク・ガンアクション!」
なんて言われたら燃えない方がどうかしてるというか、まぁ私は燃えたわけなんですけども。
やってみた感想はちょっとしょんぼり、「やりたかったことは分かる」という感じでした。
そもそもゲームコンセプトとしては、
「撃たれてもへっちゃらな大男がのしのしと歩き、圧倒的な火力の銃で目の前の全てをブッ壊す」
というもので、キャッチフレーズが「破壊の快感」
このコンセプトを再現するために全力が注がれており、実際それは再現されています。
主人公「グレイブ」は動きはもったりなものの撃たれてもびくともせず、
一度銃を抜けば目の前の物はあっという間に吹っ飛びます。
火力の強さと装甲の厚さ、動きの遅さも相まって要塞のように見えます。
きちんとコンセプトを再現できているのにイマイチというのはどういうことかと言うと、
原因はその「動きの遅さ」にあります。
このゲームでは敵に囲まれてそれをぶっ飛ばすことが前提なので、
敵は360度色んなところから襲ってきます。
当然後ろを取られたら振り向かないといけませんが、この動作が遅い。
しかも敵がかなりインチキ臭くワープして現れるため、
気が付くと後ろから弾を浴びてシールドが無いということも。
それを打開するために真後ろを振り向くこともできるのですが、この動作の後の硬直が長い。
というか飛び込み撃ちとかも含めて、グレイブの「重たさ」を再現するために溜めがあります。
そのせいで動作がいちいちモタツき、動きがキビキビしません。
これはコンセプト上グレイブはキビキビしちゃいけないわけで、
コンセプトを再現できてるのにイマイチということに繋がります。
ボスの一人は体力が減ると柱の影に逃げて体力を回復してしまいます。
追いかけて回復を止めないといけないのですが、これを追う追い足がグレイブにないわけです。
全体的に難易度は低めに作ってあるのですが、
そのレベルを引き上げているのがグレイブのモッタリさというのがまたイライラさせます。
「破壊」することには確かな爽快感があるのですが、
動きがあまりにストレスが溜まるためプラスマイナスでゼロというかマイナスになってしまっています。
また世間では「シナリオが分かりにくい」という意見が聞かれるみたいですが、
この部分は私は先にアニメを見ていたため、全部分かってからやってました。
ゲームだけだと確かに全然分かりません。というかこの作りだとあまり分からせるつもりも無いのでしょう。
実際アニメでも燃えるのは主人公がグレイブになる前の話なので、
どうせ聞いても燃えないからいいかと思ったりw
細かい部分でもアニメとゲームでは違っていて、アニメ見てると噴飯物の展開もありますが。
このゲームは続編も作られています。
そちらでは今作の不満点がかなりの部分で解消されているようです。
ですが、一番(知ってると)燃えるシナリオがゲームとして今一つだったことは残念です。
新しいシステムでシナリオちゃんと乗っけてリメイクしてくれないかなぁ。
それこそ「燃える」ゲームになるのに。