今日は私が神と崇める芸術家、アルフォンス=ミュシャ展に行って来ました。
もう終盤だと言うのに(3/27で終了)物凄い人出で、入場制限がかかっていました。
終わり際に行ったのでゆっくり見られなかったのが心残りでしたが、
生の絵には流石にパワーがあり、ひとしきり感動させて貰いました。
つーかどんな頭してるとあんな線が引けるんだ。すげー。
んで私の後ろに居たカップル(?)がまた印象的だったのでご紹介します。
(年齢、設定は容姿、会話からの推測です)
メグちゃん(30)はミュシャの絵が大好きな女の子。
上野でミュシャ展があるというので早速チケットを取りましたが、一人で行くのはちょっと寂しい。
それを聞きつけたタカくん(35,ハゲ気味)は一緒に行こうと誘います。
タカくんはミュシャに興味はこれっぽっちもありませんが、可愛いメグちゃんを狙っているのです。
現場についたタカくんは人の多さに圧倒されます。入場制限までかかっているではありませんか。
正直メンドクセーと思いつつ、メグちゃんの手前そんなことは言えません。
むしろこの待ち時間こそがお話をするチャンス!面白いことを言って印象付けなければ!
「昔の人ってドン臭かったんだねきっと!(文化レベルが低かったかららしい)」
「おじいさんとかマジ寝るのはえーんだよ!」
(※筆者注 余りの話の程度の低さと必死さに、最初は高校生くらいかと思いました)
渾身の面白トークでしたが、メグちゃんには「でも昔はそれしかなかったんだし、
ドン臭いとかじゃないでしょ?」とやんわりと否定されてしまいました。
いけません、これでは悪い印象を与えてしまいます。
そこでタカくんは今回の目的であるミュシャに話題を切り替えます。
しかしただ絶賛するだけではアホだと思われるかもしれません。
メグちゃんは仮にもミュシャが大好きなのです。
否定的な意見も入れて、知的な男だとアピールすることにします。
「なんかさーあの絵って顔が浮いてる感じがしない?」
「首が太いよね。いやホント」
「やっぱさ、絵を見るのにも漠然と見るんじゃなくて、テーマを持って見ないと。」
「ただ絶賛するんじゃなくて、悪いところも見ないとね」
おやおやタカくん、それは否定的な意見じゃなくてイチャモンて言うんですよ。
つーかあなたの周りは(メグちゃんも含め)ミュシャのファンばかりだと思いますよ。
遂には「なんで金髪なのかな」とか言い出しています。もう意味がわかりません。
メグちゃんも流石に困り顔。「もう首とかはいいからさー」とはにかみながらやんわりと諭すも、
その言葉からは「うっさいわボケ。興味無いんなら帰れ!」と滲み出ています。
しかしタカくんはそれに気付かず、ずっと似たようなことを言い続けます。
もうメグちゃんがタカくんを否定しない理由は、旧知の仲だからか、
職場の同僚だからか、相手を立てるため、その程度でしかありません。
私が語れるのはここまでですが、二人の物語はこれからも続いていくのです。
(たぶん明日くらいには終わると思う)