GarbageCompany

満つらざるとも屈せず

グリムグリモアクリア

NSW LIVE A LIVE

NSW 5つのネイト+

購入。

 


グリムグリモア OnceMore、クリア。

 

プレイ時間21時間。

 

本作はヴァニラウェア開発のRTSPS2で発売した同名ゲームのリマスター版です。私は当時PS2版を序盤で挫折しているので、今回やっとクリアまで遊べました。

 

主人公は見習い魔法使いのリレ・ブラウ。念願の魔法学校に入学しますが、そのわずか5日後に学校に封印されていた魔王が復活、命を落とした…と思ったら入学初日に戻っていた、というところまでがチュートリアル

 

5日間を繰り返す話で、登場人物も舞台もかなり限られますが、ヴァニラウェアの筆致で描かれる世界は流石の美しさ。目まぐるしく表情を変えるキャラクターと、煽り気味の背景も独特。とは言え昔のゲームなので、「今のヴァニラウェアならここはもっと描き込んだだろうな」と感じられる部分もありますが、これは私が贅沢舌になってしまったということだと思います。

 

ループする毎に知識と経験を得て見る見る成長し、最初はリレを侮っていた先生たちを力ずくで捻り潰していくリレの話は痛快で、シナリオにはかなりの牽引力がありました。

 

ゲームとしては、マナを集めて魔法陣を描き、ユニットを生産して敵の制圧を目指すRTS。用語を読み替えると大体リアルタイムのファミコンウォーズみたいなゲームです。

 

ユニットには様々なコストがあって圧倒的に強いユニットもいますが、ユニット間の相性がかなり極端で、強いユニットを大量に用意しても相性悪い敵には全く歯が立ちません。そして本作には要素がかなり多いです。まず実体か霊体かという大きな括りがあって、それから四属性の所属、攻撃可能距離、実体霊体に攻撃可能か。攻撃手段もユニットによって様々で、個性豊かな20強のユニット同士でそれぞれこれを考えないとなりません。

 

特に序盤ではこの相性が飲み込み難く、必死で作ったドラゴン軍団が敵の魔法で寝てる間に全滅とか、ごちゃごちゃ沢山要る敵の中に相性悪いのが一体いて返り討ちとか、何故か棒立ちでやられたと思ったら霊体には攻撃出来ないとかでコストの無駄遣いが頻発。リアルタイムなのとユニットが多いと小さいのは紛れちゃうこともあってあまりに難しく、チュートリアル抜けた辺りで嫌になって難易度を下げました。その後段々理解が追いついて面白くも感じましたが、それでも終盤は苦労したところもあるので、ゲームとしてはちょっと肌に合わなかった感じ。敵味方とも手数を絞られるトライアルは、詰め将棋みたいで面白かった。

 

結局リアルタイムに相性を考えて対応するのは私には無理で、殆どのマップは弱点が比較的少なくて強めのユニットを量産しての力押しになりました。ユニコーンホムンクルス以外が相手ならほぼ負けないモーニングスターと、強いて弱点が無いデーモンにはほんとお世話になった。

 

ヴァニラウェアの美しい美術は隅々まで最高でシナリオも非常に好みなのですが、ヴァニラウェアじゃなかったらたぶん最後まで遊べなかったと思います。でもこのRTSをチョコチョコ止めながら調整する感覚は正に十三機兵のそれで、このゲームが後に十三機兵に繋がるのだと思うと感慨深くはありました。