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満つらざるとも屈せず

クロスコードクリア

CROSSCODE、クリア。

 

プレイ時間65時間半。

 

本作はRadical Fish Games開発のドットスタイル見下ろし型アクション。MMORPGクロスワールド」の中の話、というのが大きな特徴。

 

初めてゲームを立ち上げてタイトル画面が出た時の、「あ、このゲームは間違いないな」感が凄かった。

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基本的にはMMORPGの中の話で、ゲームプレイも「クロスワールドを遊ぶ主人公」という形で進行します。ゲーム全体のMMORPGであろうとする作り込みは徹底していて、世界は広く彩り豊かで、フィールドには大量の他プレイヤーが常に行き交っています。会話はゲーム内のことから運営のロードマップのことにも及び、道端では他プレイヤーが露天を開いています。仲良くなったフレンドとパーティを組んでマルチプレイも出来ますが、主要なダンジョンやクエストは「個別生成」のため一人で挑む必要があります。遊んでる時の「オンラインゲームを遊んでいる」という感覚はこう言った細やかな作り込みの賜物と思います。

 

遊ぶのがMMORPGという事は登場人物にはみんなリアルがあるわけで、シナリオ的にはその辺りも触れて来ます。特に主人公のレアは訳あってリアルの記憶も無ければ言葉も殆ど喋れません。レアが喋れるのは「やぁ!」「じゃあね」など数単語のみですが、これを駆使してなんとかコミュニケーションしようとする様は本当に表情豊か。素直で純粋、少し子供っぽいレアは非常に魅力的で、是非とも幸せになって欲しいと思わされます。

 

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「なんか角付いてる!」と初めて気付くシーン

 

最後まで遊んで、どの部分も手抜かりなく面白いんだけど、一番よかったのはキャラとシナリオでした。

 

ゲームとしてはクラシックというかストロングというか、かなり実直に難しめの調整。最初のボスから「これ強過ぎない!?」みたいな感じでしたが、最後まで「こんなんどうやって倒すの!?」から工夫と積み重ねでなんとか突破、みたいな戦いでした。パズルパートも多数あるのですがこれも同様で、「解き方以前にどういう仕掛けだか分からない」からのなんとか突破、という感じ。体感では謎解きとアクションは半々くらいの感覚。

 

この「学習と工夫でギリギリ解ける」というバランスはかなり意識してるみたいで、「どうしても解けなければ難易度下げるオプションもあるけど、頑張って解いた方が楽しくない?」みたいなことを言われます。全くもってその通り。結局全編デフォルトで頑張ったし、結果から見ると全部解けました。

 

広いフィールドに多数の宝箱がどれも一見届かない場所に隠されていて、ジャンプも無い本作でその経路を探すのも大きな遊びになっています。これは経路が非常に長い上に失敗すると最初からの物も多く、特に序盤の何が出来て何が出来ないか分かっていない時期には大分しんどかったです。「よく出来てる」という意味で言うんですが、地形の立体が複雑過ぎるのよね。

 

後はとにかく開発者の好きなものを詰め込んだようで、パロディもチラホラ。特にキルラキルグレンラガンが大好きであることは分かった。

 

広大で作り込まれた世界、魅力的なキャラクターとシナリオ、手触りのよいアクションと、ギリギリ難しく調整された難易度。どこを取っても文句の付けようが無く、難しいながらずっと遊んでしまう魅力に溢れたゲームでした。